12ハウスのふしぎ
突然ですが、占星術勉強してると出てくるハウス。
1番目のハウスは個人の特徴、2番目のハウスはお金…などなど全部で12個あることで有名ですが、12番目のハウスって解釈が難しい、とよく言われます。
私も実際良くわかんなかった。
今も良くわかんないけど、今日、少し理解が進んだんで書きます。
12ハウス「奉仕全般、災厄全般、見えない物全般、信仰、はぐれもの、ゴミ箱、焼却炉、犯罪、密かな快楽、スピリチュアル、インターネット、匿名、なんでもあり」
12ハウスはありとあらゆる不穏なものが突っ込まれてる場所です。
なんでこんなものあるんだろう?というのがまず疑問だった。
だって12個のハウスが「人間」を象徴的に表現するために必要な要素だと考えると、12ハウスで扱う物っていうのは社会生活ではむしろ障害であることも多いし、ない方がハッピーな感じがする。まあ、昔は「災厄」を占うのが占い師の仕事だった訳だから、むしろ一番大事な部分なのかもしれないけど…。ただ「不穏」だと思うと、出生図でここに惑星大集合してる人とか怖いじゃないか、と思うわけです。なんて説明すれば良いのか?
そして「奉仕」と「災厄」が同じ場所ってずいぶんまとめるなあ、ということ。良いことと悪い事が一緒くたっていうのが混乱しますよね。
この難解さを解決するために必要なのが、「ホロスコープ、数字、数字の順番」における能動性と受動性なのでは。と今日気づいたのです。
この3つの能動受動で見ていくとき、12ハウスは「能動的」なエリアに身を置いていて、さらに、4=1の考え方で見ると三番目で、これも能動的。偶数だけども、結構能動的に活動するエリアになるんですね。
それで12というのが、もうハウス自体がここで終わりなので「まとめ」的な役割です。
1で始まり、2で固めて、3で発展させ、4で安定、浸透させる。
これを繰り返して人間は成長する、という思想がホロスコープ上にはあるわけですが、その、発展と同時に生まれる歪みをすべて引き受けるのが12ハウスな訳です。木をどんどん伐採して家を立てて、工場を建てて生活が豊かに発展する一方、山が痩せて水が流れやすくなって土砂が住宅に押し寄せる、という災害の危険性が出てくる、と言うような事です。
「奉仕や災厄」を積極的に、まとめ的にやるっていうのは、それは「罪滅ぼし」みたいな視点かな?とここでようやく合点がいきました。
「目に見えないもの全般」というのは、発展性の名の下に追いやられたあらゆるものから目を背けられない、という人間の業のようなものを表しているんですね。
なんかそう思うと、これがある事で人間はバランスが取れている、と考える西洋占星術は信用できるなあ、と思いました。
さて、これを個人で見る時、ポジティブに捉えようとすると「人間が成長するために必要な物が降ってくる」というのが挙げられるのではないでしょうか。
4=1の法則で見ると、3番目なので「発展」を意味するわけですね。
次は1ハウスが控えている訳ですが、この2ターン目の1ハウスは「安定」を意味する4番目の意味も含んだ1ハウスになる。
「新しい自分になるための課題に挑戦する」というようなことが12ハウスの性格なんじゃないかと思います。
トランシットでいえば、毎月2〜3日はここに月がやってきますし、太陽も1月滞在します。この「浄化、清め」の儀式は自分が自分であるために必要な、自分の心身のメンテナンスであるからこそ「密かな楽しみ」になるんじゃないかな、と思いました。
なのでここにもともと個人天体がある場合、その「自分のお清め」的なことを大事にする事が必要になってくる。もしかしたら、1ハウスに天体があるよりも、さらに究極に「自分らしさ」が大事になるひとかもしれません。それは身近な他人からは見えないわけですから。「建前ではない自分らしさ」ということです。
ということで、12ハウスの沼について、考えてみました。
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