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俺らそういう次元でやってないから

2024.05.03
ぺぎんの日記#33
「俺らそういう次元でやってないから」


※この文章には"お下"な内容が書かれています。苦手な方は読むのをお控えください。また、「男子」「女子」といった現代社会にそぐわないような主語も登場します。気分を害したらごめんなさい。


SNSの匿名性というやつを利用して、大好きな下ネタについて書いてやろうと思う。普段はこんな話人にできないからね!
そういう類のあれに不快感を覚える人もいるかも知れないが、私個人としては、下ネタの中にすごくたくさんの文化的な何かが隠れているような気がしてならない。下ネタを知れば世界が広がる。そもそも人間の汚いとこr…
(下ネタと文化の話はまた今度ちゃんと書きたいので、今日はもう本編に入ります。)

積極的にお下の世界をほっつき歩いている今日この頃、私のアンテナにしょっちゅう引っかかる奴らがいる。
クラスメイトの男子たち。
もちろん全員が全員下ネタを連呼してるというカオスな状態ではなくて、一部の、お前ら中学生かって奴らが、周辺の席の男子を巻き込みながら、お下の話に花を咲かせているのである。
巻き込まれる男子は不憫である。他の人の前では清楚系を上手く演じていた男子も、下ネタトークに巻き込まれると嫌々という顔をしながら結構レベルの高い下ネタを置いていく。言わせてやったぞと盛り上がる元凶男子。口元がニヤついている清楚系男子。「ウソでしょ…」と驚愕の目で見つめる女子。それらの対比が美しい。

加えて、彼らの偉いところは決して女子を巻き込まないところと、中途半端な下ネタを発さないところ。やっていることは中学生なのだが、中学生が好きそうな「○っ○○」や「○ッ○○」といった安易下ネタは決して言わない。絶妙に湾曲した言葉や身体の動きで、奥行きのある官能表現を生み出している姿には感動さえ覚えることがある。

ここ最近で一番面白かったのが
「家族でドライブしているときに、道端でスタンディングオベンションしてるおじいちゃんがいた」
という話。
ちょっとアブナイ雰囲気のする事件ではあるのだが、その危うさも含んだ気持ち悪ささえも、「スタンディングオベンション」という言葉によって昇華されているような気がする。
ちなみにこの言葉は流行りに流行って、1週間くらいは男子トイレの方から「スタンディングオベンション」という言葉が聞こえてきていた。

話が膨らんでしまったが、書きたいのはその男子たちがカードゲームをしていたときの話。

彼らは、本当は学校に持ち込んではいけないカードゲームを学校に持ってきて、昼休みのときに机の上に広げてプレイしていた。際どい水着を着た女の子が印刷されたプレマをひいて…。

※プレマ:カードへのダメージを軽減したり、カードの配置を把握したりするための敷物。プレイマットの略。らしい。

興味がそそられ、お弁当を食べながら横目で彼らが戦う姿を見ていたのだが、なんと彼らは女の子のプレマの上に惜しげもなくカードを置いていく。そして女の子の被覆率はどんどん上がっていくではないか。彼らはカードゲーム自体の方で盛り上がり、もはや際どい水着の女の子なんぞ気にも留めていない。ついには胸部の谷間までもカードで隠されてしまった。

その後も、誰もプレマに触れないままゲームは進行し、どうやら決着がついたようで、場のカードが全て回収される。同時にあの女の子の姿もあらわになる。私は我慢ならなくなって尋ねてしまった。
「あんたら、このマットの絵が見たいんじゃないの?」
するとカードを揃えていた1人の男子が答えた。

俺らそういう次元でやってないから

ドッと笑いが起き、「言うねーw」などと冷やかしの声が飛ぶ。

「見るために買ったけど見てたら勝てねえ」
「じゃあいらねえだろw」
「いやいや大事でしょこういうの」
「分かるよーその感覚」

カードゲームをしていた男子たちが楽しそうに話し始める。その姿を見て、なぜかカッコイイと思ってしまった。
「俺らそういう次元でやってないから」
ふざけて口をついた言葉なのかもしれないし、本当にそうなのかもしれないし。分からないけれど、その世界いいなって思った。

ただ「マットの絵見たいんじゃないの?」聞いたことは後悔した。その後数日間、クラスメイトから変な目で見られたからね!
でもやっぱり、皆どこかでそういうことは好きなくせに、それが表出した人がいれば奇怪な目で見るところとか、そういう人間らしいところも好き。楽しいクラスメイトたちだ。


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