雨の音
2024.07.23
ぺぎんの日記#109
「雨の音」
本州の方の梅雨が少しずつ明けると同時に、北海道の方にも湿った大気が流れ込んできた。
今日は大雨。夕方から一気に降り出した雨はだんだんと降り方が強くなっていって、今もザーザーと音をたてて降っている。
そう、「ザーザー」と音をたてて。
強い雨の音は大抵この擬音語で表現される。しかしよく聴いてみると、一番大きな「ザー」という音の奥に様々な雨の音が隠れていることに気づく。
トタンに雨粒が当たる、バチバチと痛そうな音。
我が家の屋根に当たる、ポロポロと響く音。
砂利に当たる、ビチャッという染み込むような音。
雨が空気を裂く音だろうか。風の唸り声のような音。
一音一音聴いてみると、そんなふうに聞こえる色々の音。
そういったものが全部合わさり「ザー」だか「ゴー」だかという音を出す。
中学校の頃の音楽の時間に、クラシックを聴かされて「さぁどんな楽器の音が聞こえた?」と問われたことを思い出す。
あの当時は全く答えられなかったっけ。
色んな音が重なってひとつの作品(ここで言うところの「クラシック」や「雨」という音)を作っている、という点においては「クラシック」と「雨」は同じようなものなのではないか。
雨音に耳を澄まし、窓辺で微睡むこの夏が、少し高尚なもののように感じた。
もっと耳を澄ませて、ひとつひとつをちゃんと聴き取って。
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