【時々エッセイ】猫の手ざわりは魔法でできている 27
傷だらけの人生。酒と薔薇とダイアモンドの日々。
前者ですが、幸せです。
猫に爪を立てられ、(怒らせたわけではなくモネの独特のジャレ方)寝ている猫を避けて物にぶつかり、ある時はこけて膝を打ち、避けそこなって尻尾を踏んで咬まれ。
またある時は、タンスからの着地点として床より近いというだけの理由で猫が頭に落下。
それでも猫が三匹いるだけで幸せ。
笑いの沸点は低いとあほかと思われることがありますが、幸せの沸点については誰にも文句を言われることはありません。
猫とケーキと本がそろうだけで幸せになれる人は、あれもこれも欲しい、あれこれもこれもあって当然、なかったらかんしゃくを起こす、という人に比べて得してるんじゃないかと思う今日この頃。
でも、ちゃんと物欲で経済を回してはいます。
猫にとって欲しい(であろう物)、必要な物に関しては財布の紐が、5年穿いたジャージのゴムくらいゆるゆるです。
健康のためのちょっとお高いピュリナワンキャット・ドライフード。
老齢猫の健康維持に特化したウェットフード。
たまに家を空ける時の自動給餌機。(上からフードが落ちてくる物ではなく電池で円形の蓋がずれていく式)
必要だと思うものはある程度わかるのですが、欲しい物を知るのは難しいです。
玩具について最近分かったこと。
遊ぶ確率は見た目の派手さ豪華さに反比例する。
羽根だのリボンだのスピナーだのといろいろついていればいるほど動かした時の俊敏さはなくなり、なんかもたもた動いてるなぁという目で見ているだけ。
シンプルな猫じゃらしや、棒の先に紐があってその先にちょとしたものが付いてるだけの方が素早く動く分、遊んでくれます。
そして、消耗が激しいです。
猫が気に入る、イコールボロボロにするということなので。
私は知覚過敏なので歯を磨く時お湯を使うのですが、必ずそのお湯をジョルジュが飲みに来ます。
なので、その都度お湯を汲んできてあげます。
今、水の保温器を買うかどうかで悩んでいます。
ウェットフードも10秒チンして、冷蔵庫から出したての冷たさが無くなるようにしています。
猫が好む食べ物、飲み物の温度。
それは、遺伝子の中の記憶。ハントした獲物の血の温度。
この話には、ペットケア・アドバイザーのスクーリングで全員もれなくドン引きしてました。
猫の祖先といわれる、一万年前のリビアヤマネコがこんないたれりつくせりの世話を受けているイエネコたちを見たらどう思うでしょうか。
「人間が子孫たちにかしづいているよ」
「人間に従う犬より、人間を従わせる猫の方が賢いってことね、ほほほ」
案外、こうかもしれません。
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