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Youtube劇場 (帝劇・日生劇場)「屋根の上のヴァイオリン弾き」

この間、日生劇場で上演されていたようです。(公演のポスターから)

皆さん「屋根の上のヴァイオリン弾き」ってミュージカルご覧になったことありますか?
1960年代のブロードウェー・ミュージカルなんですが、「キャッツ」とか「ライオン・キング」「レ・ミゼラブル」と比較するとかなり地味。なのですが、最近では2019年にロンドンでリバイバルされたようですし、日本では帝劇(最近は日生劇場へ移動し上演されているようです)で定期的にずーっと上演されていて、主役は 昭和の大俳優 森繁久彌→上条恒彦→西田敏行→市川正親 と移り変わって現在まで続いています。
ロシアの寒村アナテフカ村に住む 牛乳屋を営むユダヤ人一家のお父さんテヴィエの周囲に起こるいろいろな出来事を描いたミュージカル。別に夢がかなうというようなこともなく、迫害をされ最後は一家離散の形で故郷を追い出されてしまうという結末。でも、なぜか心の琴線に触れるものがあるんです。私は、森繁久彌が主演をやっていた時代に帝劇へ通って、何回も見てしまいました。暗い、夢のないミュージカルなんですが妙に感激してしまって、そして行くたびにいろいろ面白いと思うポイントが変わって(特に森繁久彌といういい加減な爺様が主役を演じていたので 毎回微妙にギャグが変わっていたんだと思います…。ほかの出演者の人たちも気が抜けなかったのでは?)「面白いなぁ」と思ううちに回数を重ねてしまいました。
最近、オペラを見ることで忙しくて、すっかり頭から抜け落ちていたのですが、この間ふと懐かしく思いだし、ググってみると さすがYouTubeあるではないですか…(^^♪。私が観始めていたころの映像だと思います。ちょっと覗いてみると約40年前の舞台です。演出や舞台装置なんかも「こんなにダサかったかなぁ」と思えるので不思議ですね。
映像を見ていて思い出してきたのですが、当時夢中になったのはミュージカルの音楽の魅力だけでなく、むしろ役者さんたちが舞台上で繰り広げるアドリブ的なセリフ回しにひかれていたのでは?と気が付きました。
この間、リモート版「劇場へ行こう」で、R・シュトラウスの『カプリッチョ』という素敵なオペラを紹介させていただきました。このオペラでは、『言葉が先か、音楽が先か』というテーマで延々とストーリーが進行していきましたが、このミュージカルは音楽だけではなく、ストーリー・セリフなど『言葉』の魅力も大きかったんです。日本語吹き替えなので、肩の凝らない『セリフ・ミュージカル』をちょっとご覧になってみませんか?

★帝劇 ミュージカル「屋根の上のヴァイオリン弾き」

★音楽性だけならこちらは凄いです。イギリスのバス・バリトン歌手 ブライアン・ターフェルが歌う、ミュージカルの主役 貧乏で5人の娘の父親テビエが歌う「もし金持ちなら」

★こちらも抜群の音楽性です。イツァーク・パールマンがロサンジェルスフィルハーモニックをバックにミュージカルからの抜粋を弾いています。有名なナンバーではありませんが、作品の雰囲気を思いっきり引き出してくれるパールマンのテクニックが光ります。

これら後半の2作品は音楽的にとっても素晴らしい演奏なんですが、この演奏を聴くために10回も、20回も 劇場へ足を運ぶかとなるとちょっと?かもしれません。やはり、ヒットするミュージカルやオペラには 音楽だけではなく、何か他のものも必要なんですね。 By こばつね

ぺテルで劇場へ行こう!』、ペコのサイトにぜひ遊びにきてくださいね!

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