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プッチーニ作曲「外套」

プッチーニと言えば、「ラ・ボエーム」や「蝶々夫人」が有名ですが、ちょっと実験的な作品集である『三部作』も噛めば噛むほど味が出てくる、興味深い作品です。この作品は、『外套』『修道女アンジェリカ』『ジャンニ・スキッキ』という性格の異なる3つの短編オペラを一夜の公演で演じるというもの。各々の作品は短いとはいえ、味わいの深いのが魅力ですよ!。
今回は、『三部作』の中で最も暗いイメージで、最も人気の無い作品『外套』を紹介します。一言でいうと、小さな船の船長ミケーレと彼の妻ジョルジェッタ、それから若いルイージの「三角関係による殺人事件」を扱った物語です。
ミケーレとジョルジュエッタの間には赤ちゃんがいましたが亡くなってしまいます。そのために生じた夫婦の隙間に、若いルイージが入り込んでいました。ミケーレは妻ジョルジュエッタの不倫に気が付いていますが相手がわかりません。彼は不倫の相手を見つけたら殺してやろうと密かに探索を続けていました。そんなところにルイージがジョルジュエッタに会うためにやってきてミケーレに見つかってしまいます。ミケーレはルイージ絞殺し死体を外套の中に隠します。そこにジョルジュエッタがやってきます。不穏な雰囲気を感じて、彼女はミケーレの外套の中に自分も入ろうとし、その中に愛人ルイージの死体を見つけて絶叫します。こんなあらすじです。
全く楽しい雰囲気のオペラではありませんね。

でもこれはプッチーニの作品! ジョルジュエッタとルイージの二重唱などはとっても美しいのです。まずは、レナータ・スコットとプラシド・ドミンゴでお聴きください(多分演奏会での録音と思いますそのため二人とも歌に集中していて素晴らしい演奏です)。

同じくレナータ・スコットの映像がありましたので次に紹介します。ドミンゴとの録音のちょっと後の場面です。一転とても緊張感のある場面です。ルイージのヴァシレ・モルドヴェアヌはあまりなじみのないテノールですが、よい声ですね。彼の歌うカラフを聞いてみたいと思いました。(それに彼はとてもかっこよいです)

英語の字幕が付いている、フルオペラです。フルといっても1時間ぐらいですからお手頃です。イタリア・モデナのオペラ劇場のパフォーマンスです。

決定版はやはり スカラ座でしょう。画質は「もう少し頑張ってほしい」と言いたいですが、演奏はスカラ座!です。歌手陣がすばらしいです。特にミケーレのピエロ・カップチッリやルイージの二コラ・マルティヌッチはさすがです(^^♪

次回は 2作目の涙無くしては語れない『修道女アンジェリカ』を紹介させていただこうと密かに思っております。乞うご期待!

By こばつね

ぺテルで劇場へ行こう!』、ペコのサイトにぜひ遊びにきてくださいね。

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