見出し画像

軽症者の早期投与の流れを汲み、アビガンの投与開始

++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
家族が新型コロナウイルスに罹患し、現在闘病中。離れて住む家族はこの事態にどう向き合っているのか、ほぼリアルタイムに更新中。気になった方は、「新型コロナウイルスに罹患、家族がいまできること」からお読みください。
++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++

新型コロナウイルスの治療薬として期待される「アビガン」。感染が拡大し始めた頃から耳にするようになっていた薬を、遂に母が投与することになった。抗インフルエンザウイルス薬として、国が備蓄する場合に限り承認されているもので、5月上旬時点では、新型コロナウイルスの治療薬としては承認されていなかったため、臨床研究の位置付けでの投与となる。

当初、アビガンは重症患者向けに投与されていたようだが、ここに来て、軽症者などに早期投与することで回復を早める効果が期待され始めた。5月1日時点では、全国で3000例ほどで、母が入院している病院ではコロナの患者のうち15%ほどが投与しているという。5月上旬時点では、医師曰く、国からは重症患者に投与するようにとお達しが来ていたが、これから重症化する恐れのある軽症者でも早期に投与すべきとの判断で実現した。全国的にもこの流れが進みつつある。

「未承認新規医薬品等使用説明書」という、使用目的や副作用の説明などが盛り込まれた同意書に本人がサインし、投与を開始した。1日2回、9錠ほどの錠剤を投薬する。最大で2週間続けるという。なお、薬代は研究費負担となるため、患者は支払わなくて済む。ちなみに、現在のところ個室代も無償である。

母は、入院3日目で熱や頭痛の症状がいっこうに改善しなかったため、投与に踏み切ったという。入院初日から、細菌の増殖を抑えるジスロマックを3日間、気管支喘息など向けの吸入タイプのステロイド喘息治療剤であるオルベスコを1日2回実施。いずれも回復には効果が見られなかったようだ。なお、持病の薬は免疫力を下げるような働きをしていたため、既に投与は中止している。

アビガン投与から3~4日ほどで、高熱と激しい頭痛は収まってきたようである。一時は電話での会話を拒むほどだったが、気力が出てきたのかLINEのやりとりや少しの時間であれば電話もできるようになり、回復の兆しが見えてきた。今後の経過を注視したいと思う。
なお、新型コロナウイルス治療薬として国内で初めて承認されたレムデシビルについては、承認がおりたばかりのタイミングだったため、入院中の病院では使用の目処は立っていないとのことだった。アビガンに先駆けて異例のスピードで承認されたこともあり、注目を集めているレムデシビル。重症患者向けということもあり、今後使用の機会がないことを願っている。

(つづく)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?