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支援のヒントは「火中」に

子どもたちの支援についての相談の中で、すぐに支援方法の答えを求められることが少なくありません。

支援者の方からすれば、早く支援方法を知りたいという思いがあるために、ややもすれば一問一答式のようなやりとりになりがちです。そのお気持ちはわかるのですが、なんとかそうはならないように心がけて相談を受けています。


一問一答式がよくないわけではありませんが、それだと支援のスキルが蓄積されず、毎回即効性のある答えを求めたくなるのではないかと思うのです。

一つ解決するとほっとした気持ちになり、次への応用ができにくくなったりいつも相談が必要な状態になってしまうのであれば、もったいないなあと思います。


タイトルの「火中」というのは、トラブルなど子どもたちや支援者に困り感が生じたときを意味して書きました。

「火中」は、本当の火事であれば、すぐに消火をしなければなりません。
しかし、火事の消火と同じように、その場面を回避をすることに集中し過ぎてはいないかということです。


実際の火事の現場では、消火後に火元となる現場検証が時間をかけて行われます。つまり、火事の原因が何であるのかを探るわけですね。

燃え広がることを少しでも防ぐために、消化は急がなければなりませんが、困り感が生じた場面では、もちろん場面にはよりますが、困り感が生じている状況や周囲との関係性などについてよく見ながら、または記憶に残しながら対応していくことが大切と考えます。
なぜなら、「火事」と同じく、その場面に困り感が生じる要因がある可能性が高いからです。
要因や原因がある程度推察できれば、今後の対応策に応用ができます。


「火中」つまり、困り感のある場面にこそ支援のヒントがあるということです。


即座に消火をしたものの、今後はどうしたらいいのかという相談よりも、その場がなぜ困り感につながることになったのかということを観察し、そこから困り感が軽減できるヒントを探っていことができたら、支援方法のバリエーションが広がるとともに様々な場面で応用が効くことになるのではないかと思うのです。


「火中」という表現をしてきましたが、別の表現をすれば、「トラブルの中にこそ支援のヒントがある」ということです。


実際の相談でも、そのときの状況を詳しくお聞きすることで困り感に至る状況を推察し、そこから支援のヒントや困り感を軽減する方策を探っていくことになります。


とは言うものの、実際の場面ではあたふたしてしまうことがありますよね。
かく言う私も、実際の場面では自分自身に言い聞かせるようにして対応しています。
「火事」ではないからこそ、トラブルの要因を探る視点で周囲との関係性をできるだけ冷静に観察しようと。

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おとなパフォーマー【PeeeACE】
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