違う世界で活躍する人と出会うこと

一年前の4月、僕は小児科医として働いていました。生まれたばかりの赤ちゃんが今でも大好きで、当時は新生児医になろうと決めていました。

愚直に真面目に働いていたのですが、ふとした出会いに恵まれたこと、新しくやりたいことが見つかったこともあり半年後に辞職しました。

新しく就職したのは医療系のベンチャー企業でした。ベンチャー企業、スタートアップと聞くと、みんなでTシャツ作ってwe work的な働き方をするきらびやかなイメージですが、実際はそんな甘いもんではありません笑

非効率な会議は皆無ですが、商品開発、営業、広報活動は地味な行程も多く、しかしその地道な努力の積み重ねが顧客の信頼を掴み、業績に繋がっていくんだと実感することができました。要は成功に近道はないということ笑

病院の外で初めて働く自分は、それまでとは違う業界の人とも接する機会が増えました。デザイナー、エンジニア、コピーライター、大手企業マン、行政関係者などなど。皆さん各業界ではプロフェッショナルの方々で、親切に指導してくださいました。

こうした人たちと関わる中で自分の中に芽生えたことがありました。それが

各々が社会をより良くするためのプロフェッショナル集団の一員である

ということ。

(プロ意識のない人はごめんなさい僕の周りにはいませんので笑)

いわゆるteam building的な考え方になるのですが、そこで大事なのは他の職種をリスペクトし、かつ自分の専門領域で、自らの役割をしっかり果たすことなんだと感じています。(IELTSのスピーキングでよく問われるテーマ笑)

18~19歳のあの頃、確かに死ぬほど受験勉強しましたが、(それが正しかったのか知らんけど笑)、19歳で旧帝医学部に入り、周りにチヤホヤされて6年を過ごした自分は、医者であることが偉いんだと心のどこかで感じてしまっていたようでした。

。。。。

その会社には半年間、半ば修行をさせてもらうような形で仲間に入れていただきましたが、これは本当に自分にとって財産となる時間だったと感じています。どの職種が欠けてもその商品は完成しない。

医療においてもこれは当たり前のことであるはずなのに、そのチーム力の大切さを意識することができなくなっていたようでした。

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そして今春、改めて病院に戻りました。今度は産科医として。1年前に働いていた頃と異なり、確実に他職種の人たちをリスペクトするようになり、自分の知識の無さも謙虚に受け入れるようになりました。

もうすぐ30歳近いですが、歳を追うたびに傲慢になっていく人が多いこの世の中で、社会の一員として謙虚に自分の責務を全うできる人物に近づくことができたように思います。

歳をとるごとにどんどん謙虚になっていく方が社会は健全なのかもね笑

そして、世の中に対して感謝を忘れてしまっては人間ダメになってしまいますね。

そんな当たり前のことを感じるこの1週間でした。

では。