オマリズマブ(商品名ゾレア)は、経口免疫療法の効果と安全性を上昇させる|2024年2月29日
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食物アレルギーに対する経口免疫療法の有効性と安全性を高める研究がすすんでいます。
■ 食物アレルギーは、先進国で増えています。
■ 日本では、鶏卵、牛乳、小麦、種子類(ナッツ類)、ピーナッツなどが主な原因ですが、世界では特に、ピーナッツが問題となっています。
■ そしてピーナッツや木の実類アレルギーは治りにくいとされています。
■ アレルギーの原因となる食品を除去し、緊急時の薬を持ち歩くことが標準療法です。
■ しかし、重いアレルギー反応は生活の質に大きく影響します。
■ 現在、標準療法ではありませんが、『症状が起こらない程度の量を食べ続ける』経口免疫療法の研究がすすみ、ピーナッツアレルギーには米国でPalforzia®が承認されました。
■ しかし標準療法とはいえ副作用のリスクは避けられません。
■ 経口免疫療法が食物アレルギーの治療として有用であることは間違いありませんが、リスクもまた上がってしまうという二律背反の状況が生まれるのです。
■ そのリスクを軽減するために、オマリズマブという薬と経口免疫療法の組み合わせが、特に複数アレルギーを持つ子供に効果的という報告があります。
■ しかし、さらに研究が求められていました。
■ そして最近、オマリズマブの経口免疫療法への効果を確認したランダム化比較試験が報告されています。
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noteでは、ブログでは書いていない「まとめ記事」が中心でしたが、最近は出典に基づかない気晴らしの文も書き散らかしています(^^; この記事よかった! ちょっとサポートしてやろう! という反応があると小躍りします😊