見出し画像

熱性けいれんは、何時頃に多い?|2025年1月22日

■ ブログで公開した内容の深掘りです。

( 本記事は、メンバーシップ(スタンダード・アドバンス)の記事です。メンバーシップの概要は、こちらをご参照くださいm(_ _)m)


熱性けいれんは、どの時間帯に多いのか?

■ 熱性けいれん(熱性発作)は、生後6か月から6歳くらいまでの幼い子どもに多く見られるけいれん発作の一種です。
■ アメリカやヨーロッパでは2~5%、日本やグアムでは10~14%と報告されていて、国や地域で差があります。
■ ほとんどは発熱後24時間以内に起こり、ウイルスや細菌の感染などがきっかけになることがあります。

■ 代表的なのが「単純型熱性けいれん」で、1回のけいれんが15分以内で終わるタイプです。15分以上続くけいれんや、24時間以内に繰り返すけいれんなどが、「複雑型熱性けいれん」になります。
■ 熱性けいれんは、睡眠の段階や一日の時間帯に関連があることが多数の研究で示されています。

■ では、どの時間帯にもっとも熱性けいれんを起こしやすいのでしょうか?



この論文でわかったことをざっくりまとめると?

Iran、日本、Finland、Italy、South Koreaの8つの研究において、平均年齢2歳の小児2461例(主に単純型熱性けいれん)を対象とし、発作時刻データを用いた時系列メタ解析を実施した。

✅️ 熱性けいれんの発症には24時間リズムが存在することが統計学的に証明され(p < .001)、18時04分にピークを迎えることが判明した。
【簡単な解説】 1日の中で熱性けいれんが起きやすい時間帯があり、特に夕方6時ごろが最も多いことがわかった。

✅️ 発作が最も多く見られる18時04分と最も少ない6時00分を比較すると、発作を起こす割合に約4倍の差が認められた。
【簡単な解説】 夕方6時ごろは朝6時ごろと比べて、熱性けいれんが4倍も起きやすいということがわかった。


※この論文はオープンアクセスではないので、Figureの引用は控えています。

以下は、論文の解説と管理人の感想です。

ここから先は

2,750字 / 2画像
この記事のみ ¥ 100

noteでは、ブログでは書いていない「まとめ記事」が中心でしたが、最近は出典に基づかない気晴らしの文も書き散らかしています(^^; この記事よかった! ちょっとサポートしてやろう! という反応があると小躍りします😊