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加工品で経口免疫療法してもいいですか?
加工品で少しずつ食べれば、食物アレルギーは良くなりますか?
少しずつ食物を摂取して、食べられる量を増やす「経口免疫療法」は、現状では研究的な位置づけであり、一般診療には用いることは推奨されていません。
しかし、食物アレルギーのお子さんが増えている現状で、「加工品を使用した経口免疫療法」を実施する先生が増えてきているように思います。
では、「加工品を用いた免疫療法」に関し、どれくらいのことがわかってきているのでしょう?
今回はそのテーマで記事を作成いたしました。
※この記事は、専門医・医師向けです。
=更新履歴=
2018.9.5 初版
2019.5.11 第2版 細部の修正・もくじの設定
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第1章 経口免疫療法とは?
1.1 食物アレルギー児は増えている。
近年、食物アレルギーのお子さんが大きく増えています。東京都で実施されている「アレルギー疾患に関する3歳児全都調査」では、右肩上がりの上昇を示しています。
食物除去は、適切な代替食を考えないと成長を阻害する可能性があります。
1.2 食物アレルギー児の改善が望みにくい児がいることも事実。
しかし、特異的IgE抗体価が高値の場合は寛解が望みにくいことも、前向きコホート試験で明らかになっています。
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