オマリズマブ(商品名ゾレア)は、食物アレルギーの治療成績を改善させる|2024年5月22日
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食物アレルギーの治療に、オマリズマブが有効?
■ 食物アレルギーは、世界的にも増えているアレルギー疾患で、生活の質を低下させますし、リスクもあります。
Drakouli A-E, Kontele I, Poulimeneas D, Saripanagiotou S, Grammatikopoulou MG, Sergentanis TN, et al. Food Allergies and Quality of Life among School-Aged Children and Adolescents: A Systematic Review. Children 2023; 10(3): 433, https://www.mdpi.com/2227-9067/10/3/433.
■ 基本的には、食物除去や誤食時の緊急対応が治療方法になります。
■ しかし最近、アメリカ食品医薬品局(FDA)によってピーナッツアレルギーのための経口免疫療法が承認されました。
■ しかし、経口免疫療法は、多くの副作用が伴います。
■ これらに対応するため、さまざまな方法が試みられていますが、そのひとつが『生物学的製剤』の併用です。
■ オマリズマブ(ゾレア)は、即時型アレルギーを起こす抗体、IgE抗体に結合するモノクローナル抗体です。
■ IgE抗体にくっつくことで、即時型アレルギーを起こしにくくなるということです。
■ 現在、オマリズマブは、気管支喘息、アレルギー性鼻炎、特発性慢性蕁麻疹(既存治療で効果不十分な患者に限りますが)に使用されています。
■ では、食物アレルギーに対してオマリズマブは有効でしょうか?
■ いくつかの小規模な研究は行われてきましたが、今回、「Omalizumab as Monotherapy and as Adjunct Therapy to Multi-Allergen Oral Immunotherapy (OIT) in Food Allergic Children and Adults (OUtMATCH)」試験が報告されました。
■ 複数の食物アレルギーのある1歳以上の患者に対して、オマリズマブの安全性と有効性を確認した第3相試験です。
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