小児のゴマアレルギーは、どれくらい寛解するのか?|2025年1月10日
■ ブログで公開した内容の深掘りです。
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ゴマアレルギーの寛解と持続性に関する最近の研究結果が公開されていました。
■ ゴマアレルギーは、イスラエルやオーストラリアでは0.7%〜0.8%の小児が持ち、一方で、日本ではそこまで多いものではありません。
■ しかし、実際に外来ではゴマアレルギーのお子さんがいることは確かです。
■ 牛乳や卵アレルギーのように自然に治る(寛解する)ことは比較的少なく、20%〜32%の子どもは時間が経つと耐性を獲得するという報告もあります。
■ しかし、持続する例の要因についてまだはっきりしていません。
■ ゴマアレルギーがなぜ長引くのかをより明らかにすることで、どの患者さんが経口免疫療法の対象になるのか、どんな治療が有効かがわかると良いと思います。
■ 最近、ゴマアレルギーの小児について、どういう人が寛解しやすいか、持続しやすいかを検討した報告がありました。
この論文でわかったことをざっくりまとめると?
トルコの小児病院で2年以上の追跡データを有する84名のIgE依存性ゴマアレルギー患者を対象に、中央値56.5か月の後ろ向き観察研究を実施した。
✅️ 対象患者の82.1%(69名)でゴマアレルギーが持続し、初回の皮膚プリックテストで膨疹が6.7mm以上の患者は、それ未満の患者と比べてアレルギーが持続するリスクが3倍高かった。
【簡単な解説】 ゴマアレルギーの子どもの多くは自然に治りにくく、特に最初の皮膚検査で強い反応が出た子どもは、アレルギーが続きやすいことがわかった。
✅️ 対象患者の46.4%(39名)が少なくとも1回のアナフィラキシーを経験しており、重症度が高い(グレード2以上)患者はゴマアレルギーが持続するリスクが19.9倍高かった。
【簡単な解説】 約半数の子どもが重いアレルギー反応を経験しており、特に強い症状が出た子どもは、アレルギーが治りにくいことが明らかになった。
以下は、論文の解説と管理人の感想です。
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noteでは、ブログでは書いていない「まとめ記事」が中心でしたが、最近は出典に基づかない気晴らしの文も書き散らかしています(^^; この記事よかった! ちょっとサポートしてやろう! という反応があると小躍りします😊