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スクリプト読了: テネット TENET 途中からニールのネタバレあり
映画監督の頭の中ってすごいですね。
作品を観てから読んでいるのでシーンが映像として浮かぶけど、作る前に文字で表してスタッフや俳優に読ませて理解させることができてるわけです。
特に本作のように、いままで観たことのない想像するのも難しい設定のシーンを、ト書き含めて細かいところまで考えあげてから撮るんですもんねぇ。
ノーランの頭の中、すごいです。
パンフレットに俳優陣のインタヴューがありますが、彼らもスクリプトを読んでそれに惹かれて引き受けているのですから、脚本を読む訓練というか慣れとか想像力がないとできない仕事です。
3つのシーンの絵コンテが付いてました。
こんなに漫画家のように絵が上手くないと映画監督はできないんでしょうか。
絵コンテの上下に線が入っていて、おそらく普通のスクリーンの大きさとIMAXのフルサイズの大きさで映る範囲の違いが示されているのだと思いました。
違うかな?
実際劇場で比較してもわかりましたが、全然違います。
スクリプトのおかげで、あの場面でこの言葉を言っていたのか、とか、字幕で足りてなかった情報がわかって、理解できたこともありました。
読んだ上でまた観ると、さらによく理解できるだろうと思います。
以下からネタバレです。
でもまた増えた、というか気になってたのを思い出した謎。
アンナって誰?
船のクルーがキャットと見間違えるような存在って誰なんだろう?
セイターなら間違えないってわざわざ言ってて、気になってしかたない。
双子なんだろうか???
わたしが気になっていた、ある人物の正体ですが、彼ですね。
色んなレヴューではちょっと運命論のようなこじつけが多かったのでそうとは思っていませんでしたが、終盤のセリフとシーンをしっかり追うと、わたしは確信が持てました。
意外と明解な感じにそれを表現していました。
極簡単に説明しますと、キャットはマックスを迎えに行った学校の前で主人公にメッセージを残します。
このあとプリヤたちが狙っていたことがわかります。
主人公はキャットのメッセージを聞いてこの場所にやってきました。
ということは、すでにキャットが殺された過去が存在していたことになります。
マックスにとっての過去では母は殺されているのです。
そして、これより前のシーン。
最後の主人公とニールの会話で、ニールはこう言います。
「爆発が起きなかった爆弾のことなど誰も気にしない。爆発したもののことだけしかね。」
このセリフ、キャットと幼いマックスが手をつないで去っていくのを見つめる主人公のシーンにも、声だけかぶせて流れるのです。(少なくともスクリプト上では)
爆弾ではありませんが、「起きたこと」に対する人の関心とか反応と考えられます。
主人公が殺害を阻止するという過去は、主人公と一緒に闘っていたときのニールの過去とは違います。
彼は母親が殺されるという「起きたこと」を抱えて、この後主人公と出会うのです。
さらに、主人公とセイターのやり取り。
みんなを巻き込んで死ぬとおまえの息子も死ぬと言う主人公。
セイター「神さまは許してくれるかな?」
主人公「自分の息子を殺すことを?ノーだ」
セイター「彼は理解するさ。彼は自分で死ぬよ。」
これは単なる予測、予言です。
ニールは自分が死ぬとわかっていてもう一度過去に戻ったのか、何が起きるかは知らなかったかはわかりませんが、結果的には死にに行くことになります。
これらを合わせて、わたしはニールはマックスだと解釈しました。
上手く説明できたかまったく自信がありません。
テネットについての考察を書くのもこれで終わりかな。
もう一度観たい・・・。
でも他にも観たい映画があるから・・・、どうしましょう。
テネットについての過去記事2つ
最後の謎が解けたなんて書いておいて、まだ解けない謎がありましたね。
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