学力だけの問題ではない話
教えてもらってるうちは身に付かない。
自分の言葉に置き換えられない事は覚えていない事。
読解力は想像力。
文章を脳内で実写化する能力は読書でしか身に付かない。
聴解力は集中力。
聞いた話のポイントを抑える能力は会話でしか身に付かない。
想像力と集中力が身に付いていないと
弾丸トークで一気に話したいことを話してしまったり、途中で誰かに話を遮られると自分で何を話していたのかすら分からなくなる。
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こういう人と話をしてると、まるでバッティングセンターで打ちっ放しをしてるような、下手くそな監督の千本ノックを受けてるような気分になる。
とにかくマシンガンのようにいろんな球が飛んで来るけど、まとまりがないので拾うのも大変。おまけに途中で話の内容について質問も出来ない。
このタイプの人は大抵、質問されると自分は何を話していたかが分からなくなるので不機嫌になり怒り出す。しかも、自分が話をまとめられない事を理解していても、それは話を遮られたせいなので遮る相手が悪い。最後まで話を聞かない方が悪いと思い込む。
結果的に、会話が成立しない。
話が広がらないし、深められない。
上滑りで表面的な人間関係しか形成できなくなる。
そういう自分に気づき始めると、無口になっていく。
大人しい人なのではなくて、自己表現が出来ないままに年だけ重ねたお子様。誰もいないところや、気を許した相手の前だと、次々と悪口や嫌味が愚痴が飛び出す人もいる。
口下手どころじゃなくて人格形成の危機。思いやりも優しさも表面的で画一的で相手を無視した押し付けになりやすい人が出来上がる。
当然、学生時代の成績は丸暗記で解決できる段階までしか点数を取れない。14歳で学力は伸びどまる。
幼い頃から
字幕スーパーがついていて、もっともらしいグラフや図形で説明してくれていて、一定方向に誘導しながら視聴者を引っ張っていくようなテレビ番組を漫然と見せられて育った人に多い。
鍵っ子で、テレビっ子で。食事中も家族全員がテレビに向かっていて、話題もテレビからの情報ばかりで、その内容に疑問ももたず、調べず。
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家族全員がその状態
その中で末っ子だったり、同性で年齢が近い兄弟の真ん中だったりすると、さらに家族の中での会話が減っていく。もっと言えば、親からの話しかけや目線、注意を充分にもらえないままに育つ。よく言えば放任主義。言い換えればテレビ育児。
アウトプットの練習をして貰えていない。
プラス親が、単語で反応してる家族だとネグレクトに近い状態になる。
例えば
学校から帰る
靴を脱いで(揃えない)
カバンも全て茶の間に置いて、先ずはテレビのスイッチを入れる。
(部屋に片付けて翌日必要なものなどにチェックや、給食セット、プリントを出すなどしない。)
テレビを見ながらおやつ
(手も洗わないし誰もいないから頂きますも言わない。)
食べたら食べっぱなし
(ご馳走様も言わないし、コップやお皿も片付けない。)
家族が帰るまで、好き放題にチャンネルを楽しんで数時間
(これがゲームでもYouTubeでも同じ事)
家族が帰ってくる頃自室に移動
(口うるさく言われるのが嫌だから)
夕食までのわずかな時間もテレビかゲームかYouTube
(ずっとスイッチオン状態)
夕食中もそのまま
夕食後もそのまま
入浴して
寝るまでそのまま
もしかしたら宿題か家庭学習がどこかに入ってくる程度
お布団の中でもそのまま
朝起きるなりテレビか携帯ゲーム
これで基礎学力が伸ばせたら奇跡。
基礎学力は「読み書き算盤」
漢字を忘れる、言葉の意味を間違って覚えている、お釣りの計算が咄嗟にできない。
ボケた年寄りみたいな若者が増える理由。
学力を身につける訓練は
簡単な本を繰り返し音読。理解ある人との会話。カレンダー日記。美術館や博物館巡り。学校の成績とは無関係なお稽古事に通う。
指導力のある教師に時間をかけて訓練してもらうことが難しい環境では、伸びる可能性は低い。
傷つきたくないという気持ちが強い場合。プライドが高く劣等感が強い場合。さらに絶望的。
#30年くらい前の覚書
#今読み返してゾッとした
#育ちと経済力は別問題