週間『実の子供だから笑える父親の話』
父親は既に他界している
父親ではなく親父(おやじ)と言い換える
おやじは生前『実の子供だから笑える父親の話』を残している
それを定期的に若しくは不定期に話していきたいと思う
2回目のキーワードは下の3つだ
①料理
②ラーメン
③こしょう
初回と比べると、軽めのキーワードだ
なんとなく想像できるかもしれない
では早速約35年前にタイムスリップ
僕が小学生の頃の話だ
当時の我が家の日曜日の昼食は
麺類がほとんどであった
基本は
おふくろか
僕が作っていた
料理は小さい頃から少しだけだがやっていたので
ラーメンくらいなら作れる
おふくろが作るラーメンは出汁から作るラーメン
僕が作るラーメンはインスタントラーメン
インスタントラーメンと云っても
我が家はおふくろを筆頭に
ラーメンにクソうるさい
そんなある日の日曜日
おふくろが近所のお友達たちと旅行に出かけた
そうすると僕が作ることになるんだが
おやじが急に
「俺が昼飯を作る」
と言い出した
まあ僕は楽になるのでおやじに任せることにした
心配なのは僕の兄き
普段作らないおやじが作るので
「おまえが作ってくれよ」
と僕に何度も言ってくる
兄きは当時、料理を作らなかった
しかし僕の料理を「美味い」と言ってくれていたので
僕はその言葉にのせられていた
まあ今でも料理をすることに抵抗がないのは
兄きのおかげでもある
ありがとう、あにき
おやじがラーメンを作り出した
が
多分、1回目を読んでくれた方ならわかるとおもうが
おやじは大の酒好き
酒を飲みながらのため
麺を茹で過ぎてしまったのだ
これは完全にやったなと思った
僕と兄き
盛り付けたラーメンをおやじが持ってきてくれて
3人で食べるかとなった
3人の目の前には
ぐだぐだの麺の入ったラーメン
「いただきます」
早速がっつく僕
躊躇する兄き
兄きは僕を見ている
がっついた僕が麺を口に入れて直ぐに発した言葉が
「何これ、意外に美味いんだけど」
その言葉を聞いた兄きも一口
「まじか」
2人は箸が進みひたすらラーメンをすすっていた
しかしその横で事件が起きていたのだ
おふくろとおやじは
食べる前にコショウを入れるくらいコショウ好き
僕と兄きはいきなり入れるのは邪道派
おやじがコショウを入れると
ラーメンの表面に黒い山が出来た
そうコショウの蓋を
『パカッ サッサッサッ』
ではなく
『クルクルクルクルクルクル ドバーーーーー』
としてしまったのだ
3人の時が
『ピタッ』
と音がなったかのように
止まったことを今でも覚えている
僕と兄きは
それ捨ててうちらの一緒に食べようと言ったが
おやじは聞き入れず
その「コショウたっぷりラーメン」を
汗をかき
鼻水をたらし
せき込みながら
完食した
おやじの意地を見た日だった
実は
僕も少しだけ食べさせてもらったんだが
この「コショウたっぷりラーメン」
クソ美味かったのだ
のびた麺のラーメンを作ってしまった場合にオススメする
但し、自己責任でお願いしたい
ラーメンを食べるたびに思い出す思い出
おやじは、休みの日起きた瞬間から飲み始める程の、酒好きだ
しかも、ヘビースモーカーでもあった
大食い
早食い
病気は食道がん
胃が人の2倍大きかったから
手術で一回は良くなったけど
転移
飲めなくなったのに
水割りのウイスキーをグラスにいれて
枕元に最後まで置いていた
最後に
ラーメンを作るときも
やはり酒を飲みながらは危険
酒は飲んでも飲まれるな
でもあるけど
酒は飲んでも飲み過ぎるな
まあその時は発見もあったけど
まだまだ『実の子供だから笑える父親の話』はある
また書くよ
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