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「自分は何者か?」に悩む人へ。

最近よく語られる「何者論」。個の時代と言われ、メディアで飛び交う「自分を売り物にしろ」だの「ブランド人になれ」だのという風潮に戸惑っている人も多いのではないかと思う。私の会社でも最近、「個人のケイパビリティ」が重視される風潮にある。「自分で仕事を選べもしないのに、どうやって社内で個性を出せというんだ?」と反発心を抱きながらも「何者でもない自分」は「何者」かにならないと生き残れない時代になってきている。

ここでは「何者」かになりたくて悩む「何者でもない」側の私が、経験をもとに得た気付きと、今、大切にしている言葉を書き留めてみる。

◼︎「英語拒絶症」だった私が、英会話と海外出張を通して世界が変わったこと

学生時代、「英語」を勉強した記憶がない。

単に英語嫌いを主張したいわけではなく、どんな授業を受けたか?テスト前にどう対策してたか?なぜか「英語」の科目だけが思い出せない。

比較的得意だった国語・社会・理科はもちろん覚えてるし、苦手だった算数(数学)は補習が辛かった記憶としてよく覚えてる。 ただ「英語」だけが、不思議と私の記憶から抹消されている。

苦手を通り越して、私の人生に不要なものとして無関心を貫いてきたのかもしれない。

グローバルな仕事にも興味がなかったし、海外旅行もたまには行くけど、ものすごく強気に日本語を貫くスタンスでいた。「だって英語分かんないもん。」っていう横柄な開き直りで、海外のCAさんにも「お水ください。」と日本語で言い放っていた。

そんな私が、2年前に1週間の海外出張に行くことになり、付け焼刃的にマンツーマン英会話教室GABAに通うことになった。出張1ヶ月前に慌てて通いはじめたところでもちろん何の効果も発揮しなかったのだけど、出張後も継続して1年程通い続けた。

学生時代の「英語」の記憶がない私にとって、初めての英語学習。
外国人講師を目の前に、無言で固まってしまうレベルから始まり、1年で得た英語レベルは、中学生止まりといったところか…。GABAで言うレベル2→3をこなし、3→4のレベルアップテストに落ちた程度(笑)
ただ私はこの1年を通して、とても大きなものを得た実感がある。

・外国人恐怖症が消えたこと
・英語を聞き取ろう、読もうとする姿勢を持つようになったこと
・英語をそれっぽく発音しようとすることに抵抗がなくなったこと
・超初心者レベルの英語でも日本語が分からない外国人と不思議とコミュニケーションが取れてしまうという気付き

元々好奇心旺盛な私は、陽気な講師たちとの雑談まじりのレッスンを通して、今までの英語拒絶症からは考えられないほど英語学習に夢中になった。金銭的なハードルと過密なスケジュールが辛くなり、1年で辞めてしまったのだけど。

GABAの他にも、言語交換アプリでいろんな国の知らない人と英語でメッセージのやり取りをしたり、謎のパーティー(笑)で知り合った大学で英語教師をしているカナダ人男性と仲良くなり、何度か飲みに行ったり。(深い関係を求められて破綻したけどw)人生で初めてTOEICの勉強もしてみた。結果は425点(笑)まぁ、現時点で言ってもこんなレベル。

でも私の日常に存在しなかった「英語」を受け入れるだけで、様々な変化があった。

例えば、外国人とのコミュニケーションを通して海外と日本の働き方の違いを何度も目の当たりにした。それはメディアを介して見聞きする以上にリアルで、心のゆとりや生活満足度が日本人と外国人では全く違うように感じられた。世界のスタンダードを知ると、日本のサラリーマン的な働き方しか知らないことを不幸に思うし、知ることで生き方の選択肢が広がることに気付いた。

初めての海外出張から1年後。
前回とは違う仕事で、またも海外に行けるチャンスに恵まれた。アメリカで開催される大きなデジタル系イベントの視察。自分の担当案件の成績が良かったことで、部長がくれた「ご褒美」的な出張だった。

良い上司に恵まれたもので、私が英会話通いを通して海外への興味が高まっていることも感じ取ってくれたのだと思う。

そして、そのイベントで浴びるように体感した世界中の最先端技術やまだ日本に浸透する前の最新デジタルトレンドの数々もまた、私の人生観を大きく変えた。

「世界にはこんな面白いことがたくさんあるのか!」

と、遊園地ではしゃぐ子供のように、そこで見る全てのことにドキドキした。同時に、国内の情報を得ているだけでは、時代遅れな人間になってしまうのではないかという危機感も感じた。自分がいかに狭い情報の中だけで生きてるかを痛感させられる経験だった。

海外へ出るフットワークが軽くなったという変化も大きい。

事務的な話だけど、空港や機内での流れも年1回のスパンで海外出張を経験すると慣れてくるというか、今まで英語拒絶と飛行機に乗り降りする前後の空港での行動がよく分からなくて海外旅行のハードルを高く感じていたけど、英語拒絶も克服したし、勝手が分かればなんてことはない。

「お金と時間さえあれば、海外ってこんなに簡単に行けるものなんだ。」

と、新幹線で国内旅行をするのと同じような感覚で海外に行けるようになった。

たった2年で人はこんなにも人生や価値観が変わるものなのかと自分でも驚いている。

私が海外のCAさんに「お水ください。」と無邪気に言い放った横でヒヤヒヤしていた友達もビックリよ。

他にも知らないがゆえに何かを閉ざしてしまって、損をしていることがたくさんあるのかもしれない。

◼︎自分の視野にない選択肢が、人生を大きく変える可能性を秘めている

私が英会話と海外出張の経験から得た気付きは、他のすべてのことにも通じるのだと思う。

「起業や独立って、サラリーマンを続けてきた自分にも出来るんだ」
「貯金1,000万円って、工夫するだけで意外とあっさり貯められちゃうんだ」
「本の出版って、こんな凡人の私にでも出来ちゃうことなんだ」

これらはただの例であって、本当に出来るものなのか?どうしたら出来るものなのか?について、私は答えを知らない。

ただ、自分には遠いと思っている世界も、実は本質を知らないだけで、手に入るはずのことにも気付かずいるのかもしれない。自分で自分の世界を狭めてしまっている可能性がたくさんあるのだと思う。

最近は、物事をそういう視点で見ること、気付くきっかけを逃さないように理想とする場所の近くに身を置くことを心掛けるようにしている。

その気付きから派生してもう1つ思うのは、「世の中の誰かができていることを、自分と切り離して傍観して、羨ましく思うのは勿体ない」ということ。

最近、会社の子が「GWにロシアに行くんです」という話をしていて「えー!いいなー!」という自分の言葉が出たときに「…あ。自分も行けばいいのか。」と気付き、GWの3週間前に急遽、友達に会いにバンクーバー行きのチケットを取った(笑)Airbnbでダウンタウンに格安宿もGET。我ながら、思い付きからの行動の早さにはビックリする。英語レベル底辺の私が、ツアーでもないのに初の海外一人旅。さっきあんな意気揚々と「海外旅行なんて楽勝」と言わんばかりの事を書き綴ったけど、本当に大丈夫なのかは分からない(笑)ただの怖いもの知らずなのかもしれない。はじめてのおつかい気分w

でも、こうやって好奇心とフットワークの軽さで生きる自分の性格は結構気に入っている。「思い立ったら即行動」という体質は、いろんなチャンスも掴みやすくある。

話が逸れたけど、言いたい事は「誰かを羨ましく思うなら、自分もそれをやればいい。」ということ。

◼︎「自分は何者か?」コンプレックスを抱え続け、早20年

この「羨ましく思うなら、自分もやれ」という考えは、世の中への提言というより、最近、私が自分自身に言い聞かせている言葉。このGWの話もそうだし、noteをはじめたのもその行動の1つ。

小学生の頃から表現者に憧れていた私は、自分を表現する手段をずっと探していた。絵を描く人、服をデザインする人、曲を作る人、歌詞を書く人、写真を撮る人…表現手段は何でもよかった。「私の考える世界はこれです!」と世の中に提示して、共感してくれる人を得たかった。自分で言っていて恥ずかしいけど、昔から承認欲求が強かったんだと思う。でもやるからには何かで一番を目指せるほど没頭できる分野じゃないと価値がないと思っていて、この辺りもすごく強欲で恥ずかしいんだけど、そんな目指したい自分像がありながらも、結局そんな情熱を注げるような分野は見つけられず、長年、悶々としながら生きてきた。

今に置き換えても、手に職もなく、組織に属さないと稼ぐ術も見出せない自分に激しく後ろめたさを感じている。

今、世間で語られる「何者論」は、私が10代の頃から抱えてきたコンプレックスをえぐられるようで、何か行動せずにはいられなかった。なりたい自分になるために、少しでもその活路を見出そうと、今これを書きながらも、必死にもがいているところ。

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こうやって私と同じように悩んでいる人が、今、たくさんいるのではないかと思う。

そう簡単に、誰もが「何者」かになんてなれやしない。

ただ、もしかしたらそんな「何者でもない」私の考えが、少しでも誰かの何かを変えるきっかけになるのなら、私はこの記事をたくさんの人に届けたいと思う。

私が今、「理想の自分=何者」に近づくために大切にしている言葉を、皆様にもお裾分けします。

「いいな」「凄いな」と
誰かを羨ましく思ったら、
自分も同じことをやればいい。

それを遠い世界のその人にしか
出来ないことだと思い込むのは損。

その世界を知らないだけで、やってみれば、
案外自分が思っているよりも、
簡単にできることだったりする。

…かもしれない。

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ペチコ
仕事に疲れた私に「頑張れ」のサポートを…m(_ _)m