かがみん

クリエイターと名乗れるような者ではないけれど、小説とかレジンとか自分の作品をひっそり置いていこうかと思います。 風に散った花びらのよう誰かの肩にとまったら嬉しいです。

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クリエイターと名乗れるような者ではないけれど、小説とかレジンとか自分の作品をひっそり置いていこうかと思います。 風に散った花びらのよう誰かの肩にとまったら嬉しいです。

最近の記事

香煙揺らめく妖譚

~ひとりかくれんぼ~ 「ど~も~!!タケシで-す!!今日は都市伝説の”ひとりかくれんぼ”を試してみようと思います!!君は最後までこの恐怖について来れるか!?では、早速始めま~す!!」 俺の名前はタケシ。ユ-チュ-バ-だ。ゲーム実況や都市伝説の体験動画をあげている。 あのひとりかくれんぼの実況動画を撮ってから不可解なことが起きている。四六時中誰かに見られてる気がしたり、勝手に電気がついたり消えたり、この間は金縛りにあった。 さすがに気味が悪い。俺はその手の話に詳しいユ-チ

    • だから私は生きることをやめた

      ※タイトル通り、大変暗い作品です。苦手な方は閲覧を御遠慮ください。 2歳上の姉が亡くなった。私とは違い努力家で、自分のことよりも他人を優先してしまうような、とても優しい人だった。私は姉より優しい人を知らない。 ”冷たい人間だね。” 今朝、母から言われた言葉。この人は本当に私を傷付けるのが得意だ。今まで私を育ててきた貴女が言うのならそうなのだろう。 ”いつも暗い顔をして、私の顔を見ない。そんなに私が嫌いなら別々にする?” いつも暗く自分は不幸ですって顔をして、いつもた

      • あとがき

        ポルノグラフィティ”君の愛読書がケルアックだった件”をイメージした小説を読んでいただき、ありがとうございます。 更新日がなかなか定まらず、前回の話から大分時間が経ってしまい申し訳ありません。(そもそも更新を待っている人がいたのか疑問ですが…)話の内容忘れちゃったよって方は、よければまた1話から読んでください。(ヲイ) 作品について少しだけ…題名にもあるようにポルノグラフィティの”君の愛読書がケルアックだった件”をイメージして作りました。自由を追い求める少女と、それに惹かれた

        • ポルノグラフィティ「君の愛読書がケルアックだった件」をイメージした小説10 最終話

          何も変わらない、いつも通りの教室。 担任の先生が神妙な面持ちで教室に入ってきた。みんな席に着き、教室は静かになる。 「今日はみんなに残念なお知らせがある。」 僕はその後に続く言葉を知っている。聞きたくない。 「昨晩、新井さんが亡くなった。」 静かだった教室は一気に騒がしくなる。中には泣き出す人もいた。分かっているつもりだったけど、実際言葉にして言われるとこんなにも心が押し潰されそうになるものなのか。目の前の景色は歪み、周りの音が遠くに聞こえた。その後も先生が何か話をし

          ポルノグラフィティ「君の愛読書がケルアックだった件」をイメージした小説9

          僕は時間さえあれば新井さんのお見舞いに行くようになった。お見舞いに行く度に新井さんは嬉しそうに笑って僕を迎えてくれた。そして小説の新作を僕に見せてくれた。その感想や学校の出来事など、他愛ないのない話をするこの時間が僕にとってはかけがえのないものになっていた。 ”今日もお見舞いに行ってもいいかな?” お見舞いに行く前に、新井さんへ連絡をする。返信は程なくして返ってきた。 ”ごめん。今日は体調が優れない。” いつもとは違った返信だった。 ”気にしないでゆっくり休んで。お

          ポルノグラフィティ「君の愛読書がケルアックだった件」をイメージした小説9

          ポルノグラフィティ「君の愛読書がケルアックだった件」をイメージした小説8

          新井さんの病室の前に来てどのくらいの時間が経っただろうか。通り過ぎる人は不思議そうに僕を見ている。このままだと怪しい人物だ。いや、もう既に怪しいか…。 ドアに手をかける。深呼吸を一つしてからドアを開けた。 ドアを開けた瞬間、新井さんのお母さんと目が合った。 「こんにちは。今井です。」 「来てくれたのね。ありがとう。美羽、今井君よ。こちらにどうぞ。」 「ありがとうございます。」 恐る恐る、新井さんがいるであろうベッドへ向かう。 「じゃあ私はちょっと、売店に行ってくるわ

          ポルノグラフィティ「君の愛読書がケルアックだった件」をイメージした小説8

          ポルノグラフィティ「君の愛読書がケルアックだった件」をイメージした小説7

          放課後、帰ろうとしたところを担任の先生に呼び止められた。先生の隣には女性が立っていた。少し雰囲気が新井さんに似ているような気がした。 「この方は新井さんのお母様だ。」 どうりで雰囲気が似ているわけだ。 「今朝のことで今井にお礼が言いたかったみたいで、学校までわざわざ来てくださったんだ。」 「美羽の傍に君がいてくれたおかげで早い対応が出来たの。ありがとうね。」 「そんな僕なんて何も…。」 「今、少しお話出来るかしら。」 「はい。」 担任の先生とはそこで分かれ、校

          ポルノグラフィティ「君の愛読書がケルアックだった件」をイメージした小説7

          ポルノグラフィティ「君の愛読書がケルアックだった件」をイメージした小説6

          家に帰ってから、改めて新井さんの小説を読む。やっぱり面白い。しかも量がすごい、100枚くらいはあるのではないだろうか。 新井さんの小説を読み切るのに、数日かかった。新井さんに小説を持ち帰ったことがバレなかったのは、あの日から新井さんはずっと休みだったからだ。最初はこのことがバレたらどうしようかと脅えていた僕だったが、読み終える頃には罪悪感も薄れていた。こっそり机の中に戻せばバレないのではないかと考え始めたくらいだ。僕はそれを実行することにした。 早く登校するためにいつもより早

          ポルノグラフィティ「君の愛読書がケルアックだった件」をイメージした小説6

          ポルノグラフィティ「君の愛読書がケルアックだった件」をイメージした小説5

          「今日の休みは新井だけだな。新井は今日、日直だったのか…宇田、代わりに日直やってくれるか?」 「は~い。」 期待していた分、僕の気持ちは落ち込んだ。そんな僕の気持ちとは関係なしに時間は進んでいく。放課後になり日直の仕事も、あとは日誌を書くだけとなった。 「今井君、ごめ~ん。今日、大事な用事があって~残りの仕事頼んでもいい?」 「うん、いいよ。」 「ありがとう~!ホントごめんねぇ。」 そう言うと、さっさと荷物をまとめ宇田さんは帰って行った。宇田さんが出て行ったのと、

          ポルノグラフィティ「君の愛読書がケルアックだった件」をイメージした小説5

          ポルノグラフィティ「君の愛読書がケルアックだった件」をイメージした小説4

          想像した日は、なかなか訪れなかったが、挨拶を交わしたり、少しずつ話をする機会が増えただけで僕は嬉しかった。 藤野から借りたケルアックは全て読み終えた。藤野は好きなだけ借りていていいと言ってくれたが、自分で買うことにした。漫画しかなかった僕の本棚にケルアックが仲間入りしたのを見ると、胸がちょっと高鳴る。 「ケルアック、増えたな~。」 放課後、漫画を借りるために藤野は僕の家に遊びに来た。そして僕の本棚を見ながら、藤野は感慨深げに言った。 「でしょ?」 その言葉にドヤ顔で応

          ポルノグラフィティ「君の愛読書がケルアックだった件」をイメージした小説4

          ポルノグラフィティ「君の愛読書がケルアックだった件」をイメージした小説3

          放課後、僕が急いで向かった先は友人、藤野の家。風邪で寝込んでいるところ悪いが、僕のこれからの高校生活を青春に満ちたものにするため必要なことなんだ。 インターフォンを押すと藤野のお母さんが出た。 「どちら様?」 「今井です。お見舞いに来ました。」 「あら~今井君。わざわざ、ありがとね。今、開けるわ。」 玄関の扉が開いて、藤野のお母さんの姿が見えた。 「さぁ、上がって。熱もだいぶ下がってきて、落ち着いたところよ。多分、会ってくれると思うわ。」 「ありがとうございます。

          ポルノグラフィティ「君の愛読書がケルアックだった件」をイメージした小説3

          ポルノグラフィティ「君の愛読書がケルアックだった件」をイメージした小説2

          あの日以来、新井さんを目で追う機会が増えた。そこから知り得た情報といえば、新井さんは窓の外を見ることが多いことくらい。そして僕はある日の出来事から、その理由を少しだけ知ることになる。 あの日僕は仲の良い友人が風邪で休み、話す相手がいなかったので、その友人から借りていた本、ケルアックの”路上”を読んでいた。僕は小説が好きでも、ケルアックが好きでもない。ではなぜそんな僕がこの本を読んでいるのかというと、好きなバンドの曲名にケルアックという言葉が使われていた。調べてみると小説家の

          ポルノグラフィティ「君の愛読書がケルアックだった件」をイメージした小説2

          ポルノグラフィティの「君の愛読書がケルアックだった件」から勝手にイメージした小説1

          ”想像のハンドルを握って イメージが広げるその先へ”君と行きたいと思ったんだ。僕の名前は今井晃。どこにでもいる平凡な男子高校生。 そして、たくさんの友達に囲まれて楽しそうに談笑している女の子が新井美羽。美人で優しい彼女は、男子はもちろん、同性からも人気がある。そんな彼女に僕が惹かれるのに時間はかからなかったわけだが、クラスメイトに順位をつけるとしたら僕は下位、彼女は上位であるのは一目瞭然。 このまま遠くから見つめることしか出来ないまま、卒業してしまうのだろうなと思いながら目線

          ポルノグラフィティの「君の愛読書がケルアックだった件」から勝手にイメージした小説1