「生」に向かっているのか「死」に向かっているのか。個展終わりに。
先日、個展「質量のある夢」が好評のうちに幕を下ろしました。
ご来場下さった皆さま、作品をお迎え頂いた方、ギャラリー様、関わって下さった数えきれないほどの方に深く御礼申し上げます。
10年以上前、絵を描き始めた創成期の頃からお引き立て下さってるお方のギャラリーでの開催。
初心に戻るという意味もあり、個人的に大事にしたい個展でした。
この10年間くらいで、私の作風も少しずつ変わってきました。
最初は鉛筆を使ったイラストを中心に描いていました。その時代に私の絵を知った人は、私の"イラスト"を好きになってくれたのかもしれません。
一方で、2017年以降というのは、少しずつ油彩作品を描く機会のが増えていきました。なので、その頃から知って下さった方は"油彩画"の私の絵を好きになってくれたのかもしれません。
イラストを描く機会が減るごとに、昔の私の絵が好きだった人が遠く離れてしまったり。
逆にイラストを描くと、古くから知る人は喜んで下さいますが、最近知った方にはあまり響かなかったり……
そんなジレンマもありつつ、バランスをとりながら自分を見失わないよう芸術に精進してきたつもりです。
今回の個展では、"昔の自分" と "今の自分" をうまくブレンドして展開していきたいと思いました。
〜昔の自分の感性と、今の自分の努力が巡り合うように。〜
そして漠然と感じるのは、その思いの集合体は今後「生」を追いかけるのか、それとも「死」へと終息していくのか。
体が思うように動かない時期を経て、光を追い求め続けてきた近年。
何年経っても体が元には戻らないことを知り、絶望と死を作品に落とし込んでいくのか。
「流しの画家」とよく名乗っていますが、旅をして流れているのは私の "移ろいゆく絵" のことなのかもしれませんね。
どうなっていくのかは、人生と同じくらい分かりようもありません。
こんな私ですが、今後も活動を見守ってもらえましたら幸いです。
ご支援頂けますと、個展や企画展、画集発行、グッズ制作などに尽力できます!どうぞよろしくお願いいたします。