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ゼンマイの魅力!知る人ぞ知る最高の和食の一つ「美味しいもの編」

ゼンマイは聞いたことがあるが食べたことがなかったり

食べたことはあるかも知れないけども

そこまで美味しいものとも思わなかったり

いろんな思いがあるかと思います。


ゼンマイを一番目にするのはスーパーでのゼンマイの水煮だったり

ビビンバにのっているのもゼンマイだったりします


ゼンマイにはいろんな種類があり

海外のものはよくわかりませんが日本でいう

ゼンマイはとても高級な山菜になります。


初めてゼンマイに出会ったのは東北地方の直売所

乾燥しているカラカラのミミズのようなものが小さい袋に入ってました。

「なんだ、これは。。」が最初の出会いです。。

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味もわからない、見てもわからない。。

でもそんなゼンマイの値段を見てびっくりしました。。

100gで約1500円!


こんな少しの量でこんなにするの??


一体ゼンマイは何ものだろうと不思議に思ってました。

直売所に売っているということは観光客目的ではありません。。

地元の人が買うんです。


なので値段は安いほうだと思うんですがそれでも高くないだろうか。。

「ゼンマイって一体何なんだろう」っと思った瞬間でした。。


山菜採りを始めましたがゼンマイには興味はなかったものの

森に入っている間に「ゼンマイってどれだろう。。」っと少し気にかけてくるようになりました。

ある程度の形は分かっているのですが

似ているものがたくさんあるんです。。

「明らかにこれは食いたくない。。これは美味しいくないでしょう。。」

そんなシダ植物がたくさん自然には生息しています。


でもある時今まで見たものとは格別のシダ植物に出会いました。。

ものすごく美しい黄金の綿に包まれたシダ植物だったんです。。


今までのものとは明らかに品格が違う。。


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それがあのゼンマイだったんです。

写真では伝わらないかも知れないですが

ずっと眺めていたくなってしまうような美しさと可愛らしさ。。

そう思ってしまうのは僕だけでしょうか。。


ゼンマイだけではないのですが生まれたての山菜は本当に愛らしいんです。


さてこのゼンマイをどのように干してあのカラカラにするのか。。

取り立てのゼンマイも天ぷらなどで食べれるようですが

僕はいつも干す作業をします。


干しゼンマイの食文化がある地域は冬に野菜が作れない地域なんです。

干しゼンマイに限らず漬物なども一緒で春にとれた山菜を塩漬けにしたり乾燥させて冬に食べる野菜として保存していた生きるための素晴らしい知恵なんです。

なので冬でも野菜が作れた地域はあまりこのような干しゼンマイのような文化もありません。周りにゼンマイが生えていなければもっとないです。。


僕の地元では冬でも普通に野菜を作れます。白菜、大根、キャベツ、ブロッコリー、人参など寒さにも意外と強いんです。

でも日本も地域によっては冬は野菜とは無縁という地域があります。今はスーパーなどで手ごろに野菜を手に入れられますのでその影響か山菜を干して保存食にする人たちもかなり少なくなってきているそうです。

さて、そんなゼンマイを乾燥させるにはどうするのか。。

3日間、晴れの続く日を選ばなくてはいけません。

今は週間予報である程度の天気はわかりますが昔も感覚で天気はわかっていたのでしょう。。


収穫したゼンマイ。。

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そのゼンマイを収穫した日に茹でます。

そして茹でたゼンマイを揉みながら干します。これを数時間おきに繰り返します。

この作業を3日間、太陽の下で続けます。

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上が3日干したゼンマイ 下の緑色のゼンマイは1日目


定期的に揉むことに水分が出てくるのでその水分を出す作業をします


水分抜けて乾燥してくるとこの紫色のようにカチカチになります


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これで何年もの保存が可能になります。


ここからどのように食べるようにするのか。。

戻す作業がまた一苦労なんです。。


まず前日にゼンマイをたっぷりの水に浸けておきます。

そして当日には大量の湯を沸かし火を止め80度ほどの熱湯に2時間〜3時間つけておきます

お湯を取り替えてまた同じ工程をもう一度やります。

アク抜き作業なのですがこの手間が必要になります。

前日から3回水を交換する作業です。


ここまでしたら煮付けにできるゼンマイの準備ができるんです。

ゼンマイを1本1本揃えて食べやすいサイズに切り

具材を炒めて煮つけて出来上がるのがゼンマイの煮付けです。


このゼンマイの煮付けは僕の故郷にはありませんがゼンマイが採れるところにはあるのでお袋の味やおばあちゃんの味として存在します。


自分で料理するゼンマイの煮付けもだんだん美味しくなり

知れば知るほど感激の美味しさに気づきます。

具材もほぼなしで本当にシンプルなんですがご飯が進む

本当に邪魔のしない美味しい料理になります


食卓にいても目立たない存在なのがこのゼンマイの煮付けなのですがすごい力を持っていると気づきました。。


家庭で国産のゼンマイの煮付けが食卓に出てくるのはほんの数%の人たちではないかと思います。


ゼンマイがどうしてそんなに高級なのか。。

そしてそんなに高くても買う人がいるのか。。

国産のゼンマイを食べたら理解できます。。


それはスーパーで売っているゼンマイなどでは表現できないと思います。


ゼンマイの煮付けになるまでの手間が

また美味しいさと隠し味を引き出しているのだと思います。


知る人ぞ知る最高の和食の一つが

このゼンマイの煮付けだと思います



少しでもゼンマイの魅力が伝われば嬉しく思います。。




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Issei 世界旅人
最後まで記事をお読みいただき、ありがとうございました。全国を愛犬と旅しながら地域の習慣や食などをそこにいる人には気づかない素敵な文化などを伝えてより良い楽しい生活になったらいいなと思います。皆様から頂くサポートは、さらなる有益なコンテンツの作成に役立たせていきます。