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大切な人を亡くした人へ

古い友人から久しぶりの連絡。大切な人を亡くしたそう。私自身も、突然の事故で家族を亡くしました。

「大切な人の死」と言っても、その背景は様々。
親、子供、兄弟、姉妹、祖父母、パートナー、友達。
亡くなった理由も本当にそれぞれ。

今回友人から連絡をもらい、自分なりに色々思い返す事がありました。
今辛い日々を過ごしている人、そのような人が身近にいて、どう言葉をかけて良いか悩んでいる人へのメッセージをを書いてみました。

大切な人を亡くした人へ

自分の感情は何も否定しないくていい
笑える日はいつの間にか来る
「故人が見ていて喜ぶ私って何だろう」と想像してみる

○自分の感情は何も否定しなくていい

まず、この記事にたどり着いてくださった方へ。
「本当に大変でしたね」と伝えたいです。

悲しかったり、苦しかったり、色々な気持ちが渦巻いていると思います。時には、「なぜ家族や自分がこんなに悲しい経験をしないといけないのか」といった気持ちになる事もあるかもしれません。私はありました。

毎日悲しんだり、幸せそうな人を見ると辛くなったり、そんな自分に嫌気がさしたり。

そんな時は、感情に良い悪いというジャッジをせず、あるがままに、ただ、味わいましょう。

感情に嘘ってないですよね。ただ「そう感じる」という事実だけがあります。

「自分はすごく悲しいんだな」

「幸せそうな人を羨んでいるな」

「今は何もしたくないんだな」

こう言った素直な感情をくれぐれも否定しないで、そのまま味わいましょう。そうすると、少しずつろ過されていきます。焦らなくて大丈夫です。


○笑える日はいつの間にか来る

悲しみの中にいる時、この先ずっと笑えないんじゃないか?と思ったりします。

自分の経験則からですが、やはり時間が癒してくれる部分は大きかったです。一生笑えないと思ったけれど、今は笑えています。         

家族を失った悲しさは一生消えませんし、時々何とも言えない気持ちになる事もあります。ただ、その悲しい出来事だけが人生の全てではないと、今は思えています。

私の場合、仕事の忙しさに助けられた部分もありました。仕事に集中している時間は、悲しさを忘れる事が出来たからです。

笑わなくてもいいので、お笑い番組とかラジオを聴いてみるのもいいかもしれません。ただ、ぼーっと見たり流し聴きでいいんです。

気が向いたら、同じ経験をした人たちの集まりに行ってみるのもいいかもしれません。自分の周りに同じ境遇の人がいなくても、一歩外に出てみると意外といるんだなぁという事が分かるはずです。      

      
○「故人が見て喜ぶ私って何だろう」と想像してみる

落ち着いてきたら、試してみて欲しいこと。
故人が安心したり、見ていて嬉しくなる自分の姿ってどんな感じかな?と考えてみませんか。

私の場合、「自分の人生を謳歌すること」じゃないかな、と思いました。

もしかしたら、「故人は死んでしまって可哀想な人生だった。だから自分だけ良い人生を送ってはいけない。」と自分を責めてしまう人もいるかもしれません。   

ただ、残された人たちが常に悲しんでいると
「俺のせいでみんなの人生を辛くしてしまった…」
「みんなが人生楽しめないのは私のせい?」
と故人も辛くなるのでは?と感じたのです。
故人と自分が違う人間であるように、あなたの人生はあなたのものです。

いつか自分に寿命が来て、故人と再会できたらどんな話をしたいですか?自分の人生を全うして、話のネタを貯めておきたいなぁと思っています。

でも無理はしないで欲しいです。実際に行動するのが難しかったら、想像してみるだけでいいと思います。


大切な人を亡くした知人にどう接して良いか悩んでいる人へ

「大変だったね」という言葉に救われます
体温で伝えてみてください
ふと思い出した頃に連絡してみてください

○「大変だったね」という言葉に救われます

色んな方からお悔やみの言葉を頂いた中で「大変だったね」の一言がすごく心に沁みたんです。何と言葉を掛けて良いのやら…と悩んでいたら、この一言を伝えてみてください。

何でこんなに沁みるだろう…と考えてみると、ただただ辛い気持ちを理解し、寄り添ってくれる言葉だからかな、と思いました。

○体温で伝えてみてください

手を握ったり、肩を抱いたり、近しい人ならハグをしたりしてみてください。悲しみの渦中にいる時、誰かの体温を感じると気持ちが和らぎました。

人は死ぬと冷たいです。そんな時、生きている人の温かい体温を感じられると、本能的に安心できました。

○ふと思い出した頃に連絡してみてください

お葬式が終わって数週間は、訪問者があったり何かとバタバタしています。

それが落ち着いてきた頃が悲しみの第二ピークだったりします。色々思い返したり考える時間が増えるからです。

そんな時に連絡してもらえたのはとても嬉しかったです。一旦別の意識に引っ張り戻してくれるし、その思いやりが心を温めてくれました。

少し時間が経ってふと「元気かな?」と思い出したら、是非連絡してみてください。


失って、得たもの

大切な存在を失った後も、寂しさと共に生活は続いていきます。そしてある時、ふと気がつくと思います。その『死』から自分が得たものについて。

私の場合、何となく周りの目が気になって、家族<仕事だった生活が、『まずは家族優先』になりました。

今まで「長期の休みなんて取れない‥」と思っていたけど、初めて家族旅行を実行したり、帰省した時にはまずハグをしたり。全員シャイな家族なのですごい進歩。

時は有限と身を持って感じたので、優先順位も変わりました。自分のしたい事をして、伝えたい事は照れずに伝える、会いたい人には会う。

優先順位が変わると、悩んでいた苦手な人との関係も少し楽に考えられるようになりました。
苦手な人の事を悶々と考えるより、自分の大切な人や事にフォーカスしていきたい。

大変な時に集まって助けてくれた親戚や、友人達への感謝も。頻繁に会う訳ではないけれど、数年ぶりにメッセージをくれた意外な友人に、隠れた文才があることも知った。

大きなものを失って辛い思いをしたかわりに、必ず何かが返ってきます。その人に合った何かが。

普通の顔して電車に乗っていても、家では泣いている日々。車の運転中にふと涙が出てしまうこと。
夕方は特に悲しくなること。
こんな毎日がずっと続くのでは?と感じますよね。
でも大丈夫。
世の中、人、出来事は諸行無常。
ずっと同じということは無いと思っています。

きっと良いことありますよ。
今日も一日おつかれさまです。
ゆるく、ゆるーくいきましょう。

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