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月夜に共に過ごす音楽
暑くて寝苦しい夜に、ふと「もうこのまま… しばらく起きとこうか 」と物思いにふけることはありませんか?この所の自分を振り返ったり、本当に大切にしたい人って誰だっけ、なんて思い出したり。
そんな偶然の(そしてちょっとリッチな)隙間時間に、寄り添って一緒にぼんやりしてくれる。今回は何でもない夜更けを、少しだけ素敵に着飾ってくれる音楽を紹介したいと思います。
Bain “Just Begun”
ベインはアメリカ合衆国ミネソタ州、ミネアポリスのR&Bユニット。僕もあまり詳しい事は知らないのですが、とにかく今年リリースされた本作が素晴らしいことは間違いありません。
シンプルな構成ながら、ピアノ、ギター、ベース、リズムがそれぞれ、とても印象的にリフレインする静かな熱さ。遠い記憶を微かに引っ掻いてくるような切なさと、望郷のイメージ。忘れていた「忘れたくなかった気持ち」を呼び起こしてくれる、とても音楽的な楽曲です。
僕は「いい音楽って、どうやったらもっとたくさん聴いてもらえるようになるのかな」とか、何年も何年も延々と考えてきたのですが、「あー、そうか」と、腑に落ちる夜がありました。
音楽はみんなにその良さを感じてもらう必要はないんです。その音楽に感性を揺さぶられた人がいて、その音楽を好きになって、愛して。そしてその人が、その音楽を必要としている時にだけ寄り添えばいい。
「それじゃあお金にならないんじゃ… 」と思うかもしれませんが、そもそも「お金になる」こと自体が音楽の価値ではありません。音楽の価値は、聴く人と共にあること。共にいてくれること。それ以外は、壮大なオマケでいいんじゃないかと思っています。
本当に音楽が好きな人だけ、いい音楽と出会えればいいんじゃないかな。そんな風に思える夜が、あったのでした。
Bain “Groove With You (feat. Lady Midnight)”
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