#一日一短歌 2022年12月分
クリスマスが好きだ。プレゼントを選んだり、家を飾ったり、ごちそうの準備をしたりするのは、幸せの象徴みたいで楽しい。クリスマスに向けてなんとなくふわふわしていく街の景色も好きだ。
そんなクリスマスへのカウントダウンができるアドベントカレンダーも大好きだ。これまではポケモンセンターで販売されていたお菓子のアドベントカレンダーを買っていたけど、昨年はSAVONのアドベントカレンダーが欲しかった。ただ、普通にいいお値段する。
↑参考に今年の。今年のも素敵だわ。
これはちょっと手が出ないけど、クリスマスへの期待を込めて、毎日わくわくしながらアドベントカレンダーを開けられたらいいのになあ……
ひらめいた!自分で作ればいいんじゃん!
ということで、2022年の12月は「ポルノグラフィティの楽曲をモチーフに短歌を詠む」ことでおなじみ #ポルノ短歌の企画として、1日から25日まで1曲ずつ選んで詠み続ける #ポルノでアドベントカレンダー企画を #一日一短歌の代わりにやっていました。一応参加型で呼びかけたところわたしの他に4人の方々にも参加していただき、自分以外のポルノ短歌を25日間読めるという大変俺得な企画になりました。本当に毎日アドベントカレンダーを開けているような素敵な時間を過ごせました。またやりたいなあ。
12/1 THE DAY
毎日が決戦のとき 美しく研いだ感情ひとつを抱いて
12/2 敵はどこだ?
銃口を向ければ合わせ鏡 ああ、見知った顔と目が合ってしまう
12/3 ラック
底知れぬ絶望は白 まっさらで影ひとつないことの危うさ
12/4 瞬く星の下で
あがいても星になれない僕だけど君の手を握ることはできるよ
12/5 幸せについて本気出して考えてみた
幸せはきみと繋いだ手の中であたためられてもうすぐ芽吹く
12/6 ジレンマ
ほんものの恋は教えてあげません!今ここにある愛を信じて
12/7 Search the best way
まだ荒野だった僕らの行く先に射した光を希望と呼んだ
12/8 ヒトリノ夜
いたずらに恋の付け根を撫でられてもうひとりではいられなくなる
12/9 クリスマスのHide&Seek
届かない想いも冷えた指先もこのきらめきにぜんぶ隠して
12/10 Love, too Death, too
愛も死も知り得ぬゆえに美しく砂漠に浮かぶ月の輝き
12/11 瞳の奥をのぞかせて
ずるい指 熱いくちびる 甘い肌 すべて嘘だと思い込めたら
12/12 サボテン
愛された記憶が揺らぐ小夜時雨きみが咲かせた花が震えて
12/13 サウダージ
さざ波を見送る浜辺あんなにも好きだったことだけ覚えてる
12/14 横浜リリー
弱いのはわたしも同じ あなたとの日々から遠い町を見下ろし
12/15 メビウス
すきだったきもちが ねじけて ゆがむのに しあわせだっておもって ごめん
12/16 LiAR
僕だけを傷つけていて 感情も言葉もすべて溶かした嘘で
12/17 ジョバイロ
ここでひとり踊る あなたに愛でられるやさしい夢の熱に浮かされ
12/18 カメレオン・レンズ
揺るぎないことなどなくて滲む夜ふたりでいてもひどくあやまつ
12/19 夕陽と星空と僕
重ならないものを数える交差点 振り返らない愛もあること
12/20 NaNaNaウィンターガール
冬に咲く花をやさしく抱きしめる君がいろどる歳末の街
12/21 ジルダ
言葉すら失うほどに恋 君も落ちてよここで受け止めるから
12/22 元素L
離れたりくっついたりを繰り返す指先に熱 連鎖反応
12/23 ROLL
愛してる 君のすべてを花にする 隠したままの傷も痛みも
12/24 Hard Days, Holy Night
帰りたい 可愛い君が待つ夜へ拗ねた背中に愛を届けに
12/25 スパイス
日常は君が隣にいることでツリーをしまう横顔にキス
わたし以外の方々の短歌も最高なのでぜひこちらのまとめもお読みください!
残りの日々は大みそかに帳尻を合わせました。
12/31
あかぎれの指で触れてるなめらかなやわ肌 それは白い罪悪
嘘をつく気もないくせにわるいひとぶるんだきみは かわいいくちびる
嫌わせてくれない夜を重ねてる 羽虫をいたぶるような気まぐれ
年の瀬の街に紛れてわたしたちも恋人たちに見える夕暮れ
何本も見送る快速急行にふたりの未来があったかもしれない
あの星に近づくためのひと呼吸 振り向かないでそのまま飛んで
2022年は、いろいろ帳尻合わせながらも「一日一短歌」を達成することができた。目の前に見えたもの、その瞬間感じたことを短歌にしていったから、玉石混交(石多め)ではあるけれど、短歌を詠むことを常に意識した生活は楽しかった。
もうすでに2023年もラストスパートに入りかけているけど、今後はインプット多めでやっていきたいなあ、と思った昨年末でした。