うつつ

夜の静けさがピンと張った

踏みしめるたびに
キュッキュッと雪が軋む
転ばないように気をつけて
垂直に足を下ろす

街灯が
わたしを照らしている
少し暖かい色で
わたしを照らしている

粉雪がふりかかる

このままどこまでも歩いていけるような気がした
歩いていかなければならないような気がした

夜が明けるまで
静かなこの世界で

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