無題
蒸し暑い7月。
21時まで会社にいて、ひどく疲れた。
ぼーっとしていたら、人がたくさん降りていることに気がついた。
自分の乗り換え駅かと思った。
急いで降りた。
違った。
恵比寿町駅とかいう、大層な名前のついた駅だった。
ひどく疲れているのに、何度も乗り換える私にとって接続が悪いのは致命傷。
連絡電車の時間に合わせて電車に乗っているのに、計画は全て狂う。
もーどーでもいい。
でも今まで降りようとすら思わなかった駅、何かの縁かと思い、頭に流れたメロディに手を引かれた
突如発生した無の接続待ち時間で、こんな蒸し暑くてどうしようもない季節に、階段を駆け上がって、次の季節を待ってやろうと思った。
恵比寿町駅は、カレーの匂いしかしなかった。
駆け上がった先に、私を待っていたのは、春でもなく、行き場をなくした嘘っぱちの言葉たちでもなく、CoCo壱でしかなかった。
お前だけは、味方でいろよ。
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放浪癖もち飽き性単位諦めがち注意散漫の限界大学生です