スロウ、あるいは黒サンザシをめぐるちょっとした冒険
キーワード収集のため見ていた本に「スロウ(黒サンザシの実)」という言葉が出てきた。これは普通のサンザシの中に説明を入れていいものかどうか。というか、どんな本でも裏付けのない事項は入れられない(特に訳本はイメージ訳※の可能性も考慮する)ので、他の情報を仕入れたいところだ。
※イメージ訳:のてりあす語。原語と訳語の間の文化背景の違いにより、そのまま訳しても理解されないと思われる部分を似たような、あるいはわかりやすいイメージの別の言葉で置き換えているもの。私は幼少時J.H.ブレナンのイカれたゲームブックが大好きだったのだが、大人になって原語版を見る機会があったので比較してみたら結構ごっそり意訳されていて「まあそりゃあアイルランド人じゃないとわからないよなあ」と納得した覚えがある
1.「スロウ」を検索してみる
⇒RPGのデバフでも出てくるのかと思ったら皮革製品の店ばかり出てきた。
2.「サンザシ」をWikipediaで見てみる
⇒英語名がホーソーンだということがわかり、緋文字だぁと文豪ストレイドッグスの単行本を読みにいってしまう。15分消費。
3.「黒サンザシ」で検索してみる
⇒「クロミサンザシ」がひっかかる。薬効はあるらしいがイマイチつながらない。
そもそも元本がイングランドの食文化の本なのだから、綴りを確定させないと話にならないよな。
4.もう一度検索をかけようとしたら「スロウベリー」が予測変換に出てきたのでひっかけてみる
⇒ストロベリーと洋服屋ばかりが出てくる。
5.「スロウ 果実」でひっかけたら「スピノサスモモ」が出てきた。英名sloe。あとはsloeで出てくる英語のサイトをしらみつぶしに探る。
結論……スロウ(Sloe、学名: Prunus spinosa)と黒サンザシ(Black Hawthorn、学名: Crataegus nigra)は違うものなのではなかろうか。
書籍の間違いをあげつらうつもりはないが、事実が異なるのならば「スロウ」はサンザシの小見出しでなく別に項目を作る必要があることがわかったのでひとまず完了。詳細は大学図書館で調べ直す。
ここまでで1時間半。何だかんだと寄り道が楽しい8/31。いやそんな余裕かましていていいのか?あと二週間で大学に戻るんやで?
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