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イソフラボンが頑張った夏のなごりの日、あと、笑うシャトーブリアン

かつて西原理恵子さんが、旦那さんがF1を見ているのを、動いているものをただ見て何が面白いのかわからん、みたいに描いていたマンガがあった。
のてりあすもその傾向が強い。生まれてこの方スポーツを見るという行為を楽しいと思ったことはない(唯一フィギュアスケートは好きなのだが、共感性羞恥が強くて失敗するとそれ以上正視できなくなってしまう)

しかしうちの夫は子供の頃野球⇒サッカーを習い、大学も体育会系、スポーツ大好きという昭和の男の子がおっさんになったタイプだ。子供も大きくなり、ようやくできた余暇を観戦に費やしている。そして最近、ただでは動かない妻を「スタグル食べよう」とか「帰りにカフェに寄ろう」とあの手この手で誘う。

今回は「ジンギスカンのジンくん(札幌の某企業考案のゆるキャラ。鍋をかぶっていたり鍋で焼かれていたりするヒツジ、って書くと狂気を感じるが、実のところかなりかわいい)エコバッグ付きチケット」に釣られた。

こんなん。

ところが。
前に来た時は一応夫が考慮して「人の少ない静かな上の方の席」を取ってくれたのだが、今回はプライズ付きチケットを申し込んだため、座席指定ができなかった。結果、バックスタンドのかなり前の席、周りみんなコンサドーレカラーの赤と黒。スタンダールかよ。その中で一人だけ「大豆好きに捧げるTシャツ」を着ているわたし。大学のキャンパスでは「イソフラボンだ~」とバカ受けしたんだけどここでは浮きまくっている。しかもみんな応援歌を歌えて、選手の背番号とか覚えてて、やれハンドだオフサイドだファウルだと見ただけでわかるのね……異世界だ。それでもイソフラボンは見よう見まねで手を叩き、タオルを持ち(「嫁ちゃんだと飛んでいく気がするからやらなくていい」と夫に言われ回しはしなかった」)歓声のようなものを上げて頑張ったよ。

これがイソフラボンT。たまごT(別名:レシチンT)と牛乳T(別名:カゼインT)もあるがそっちはアウェイカラーの青、着てこなくてよかった……

そして勝ったからと「べらぼうにうまい肉の店」すすきののぎんべこやに連れていかれた。女将自身がほんとに「うちのお肉はべらぼうに美味しいです」と言っていた。シャトーブリアンはガチでべらぼうに美味かった。人は美味しいものを食べると思わず笑ってしまう、は真実。

肉の味がする肉じゃないなにかのような、でも肉な食べ物。語彙力。
でもそうとしか言えない。

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