源氏物語 由良弥生著
源氏物語 由良弥生著
あの源氏物語を、本流を大事にしながら、新たに描いた作品。
とても面白く、ワクワクしながら読んだ。
原作は光源氏を軸に描かれるが、
この作品は、
光源氏と深く関わる女性の側から、
その女性の内面、心の葛藤などを描く。
かといって、
光源氏を魅力的な男性として描くが、
否定も肯定もしていない。
と、言いつつ、
私の源氏物語の知識は、ほとんど
大和和紀さんの漫画作品、
「あさきゆめみし」なんだけど(笑)
この「あさきゆめみし」は、源氏物語入門には、とても良いと思う。
由良弥生さん著の「源氏物語」では、
宇治十帖を除く、
物語の中でも主要な女性をピックアップしている。
葵の上、六条の御息所、紫の上、などなど。
ああ、きっと彼女はこんな気持ちだったんだろうな、
こんな裏事情、さもありなんだな~
と、とても共感できる。
そして女性の哀しみ苦しみ、
そしてそれを全く理解しない、
いや、知ろうともしない光源氏への虚しさに、
胸をつかれたり…。
1000年以上経っても変わらない、
心のすれ違う男女が描かれる。
こういうの、1000年経っても変わらないのね、
となんだか可笑しくなるというか、気が抜ける。
とはいえ、読むと
大切な人がもっともっと愛おしくなったり、
ひとりの人は恋がしたくなる、
かも、かもよ(笑)
読んでくださり、ありがとうございます。
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