地に足がついていないのはNG
人生は選択の繰り返しである。
分岐点は高校入試にあった。
父親が電気関係のエンジニアだった影響で、ある中学生の時に、中学校の前の電柱に上って作業をしている女性の方を見かけて、自分の将来を見ていた。
だから、高校は工業高校の電気科に進みたかったのだ。
しかしながら、進路相談では、もう、工業高校に進む生徒は決まっているから、あなたはこの県立の女子高になりますと告げられた。
なんか、理不尽じゃありません。
当時は、高校進学は選択制ではなく、選別制だったのです。
しかしながら、その高校は思いのほか居心地がよく、多方面での活動の自由さで、高校生活を満喫したのです。
次に高校卒業後の進路では、親から2年だけチャンスをもらえるという事で、何を選択するべきか、小さい頃から今までの自分がなりたかった事を羅列していき、ファッションの勉強をすることになりました。
ところが、現実は、そうもうまくはいきません。
服飾の専門学校に進学して一年は、全力で駆け抜けた感はありました。
担任から指定されて中途からクラス委員になった事や、体育祭委員になった事で、先輩との交流も頻繁で、これからの事を考える事も多かったです。
そして、一年が終わったころ、現実が見えちゃったんですね。
まあ、専門学校も商売ですから、夢をみさせる訳でありますが、選択を間違ったことに気が付いたんです。
でも、専門学校は2年生なので、中途でやめると体裁が悪いので、妥協しながらの1年を過ごす訳です。
地に足がついていない事への不安感に襲われたものです。
なので、就職は、ファッションからはすっぱり足を洗い、自分なりに地に足がついている仕事についたのです。
それが、電算室での勤務でした。
それは、高校時代の記憶から自分のいるべき場所の選択でした。
電算室は、一年中冷房が効いていて寒かったです。
機械が放つ熱で暖を取っていたりしました。
仕事もハードで、終電なんて当たり前の残業生活です。
夕方、夜食の注文が回ってきて、よく出前でオムライスを頼んだのですが、美味しかったですね。
ハードだったけど、仕事も自分に向いた楽しみのある仕事でした。
ここで、また、分岐点が現れます。
それは、大人に失望したからです。
地に足がついた職場をみつけて喜んでいたのですが、ある上司の行動が許せなかったのです。
同じ部署の上司が、定時のチャイムが鳴るのをエレベーターの前でまつのです。
今思えば、定時で帰るのには、何か理由があったのかもしれなかったのですが、当時の私は、その上司を許せなかったのです。
他の全員は、終電まで残業して仕事をしているのに、その上司は、「お先に失礼します。」なども言わずに、エレベーターの前で、定時のチャイムを迎える毎日が許せなかったのです。
地に足がついた職場ってこんなもの?
自分の夢をあきらめて飛び込んだ社会がこんな具合で、悔しかったです。
その後、ふたたびアパレルに転職するわけなのですが、新卒で電算室を選んだ事によって、今まで、どんなに救われてきただろうか。
電算室の経験から、いろいろな夢をかなえてきた人生。
いただいたサポートで美味しいものを食べて、次のnoteに活かします。