『夢見る小学校・完結編』・子供たちの笑顔になぜか泣けるのでした。
『夢見る小学校』完結編をようやく観ることが出来た。
この監督の別の映画『いただきます』を観てから、オオタ・ヴィン監督が切り取る世界に惹きつけられた。
主に自主上映で広まる映画なので、機会が少ないけれど、劇場上映の機会をたまたま見つけ、監督トークもあるということで吉祥寺uplinkへ。
こちらが映画のサイト
https://www.dreaming-school.com/
南アルプス市の
『きのくに子どもの村学園』を中心に
子供たちの自由と自主性と
ありのままを尊重する教育の現場を
記録したドキュメンタリー。
科目別の時間割ではなく
基礎とプロジェクトと呼ばれる
人の営みに必要な活動を中心に
一週間の授業が組み立てられていて
なんでも、子供達が話し合い、
自分の意見を伝え合って決める。
先生を先生とは呼ばず、あだ名で呼ぶ。
教員室は出入り自由で、子供たちが
先生たちとの、スキンシップを求めて
膝に乗ったり絡みついたり。
この時期の子供達の成長を
のびのびと制限することなく
場を与え、信頼し、見守ることで
爆発的な好奇心と創造力が
身についていくのが見える。
いかに、わたし達が受けてきた
教育が管理と、制限に
満ちていたかを改めて実感。
それを悲観する訳ではないけど
こんな道もあるのか!と。
この歳になってもう一度この学校で
一からやり直したくなった❗️
自由には責任は伴わなわなくていい。
何かあったら大人が責任取るから
思い切り生きてほしい
と、校長のかとちゃんが語る。
この信頼感に圧倒される。
子供にも、場に対しても。
校長先生が放つこの信頼感が
どんなにこの場を支えているだろうか。
この学校の大人達(先生達)の度量と
クリエイティビティ、
そして人間力の大きさを感じた。
そうなろうとしているというより
子供達と同じくらい楽しみながら
そこにしっかりと立っている。
今日は昨年の春に中学校まで
9年間、寮生活しながら通っていた
映画の中にも登場する男の子が
会場に来ていて、紹介があった。
帰り際、思わず話かけたら
ひとしきり彼の体験や今の高校生活に
ついて話してくれました。
彼は今東京の自由教育を行う
高校に通っているけれど、
実は疑問に思ってて…
この学校が重んじているのが
あくまでも個人の自由なのだと。
自分はそれは違うと感じていると
はっきり話す。
個人の自由と共に
そこには関わり合う人たちがいて、
一人で生きているわけではない。
自分の自由が誰かの
自由を奪うようなものは自由ではない。
と、真っ直ぐな目線で語ってくれた。
彼は、中学校最後に経験した
演劇プロジェクトで、
第二次世界大戦の時の特攻隊を
テーマにした芝居の演出を担当。
戦争によって奪われた
自由についても塾考した。
絶対に戦争はしたくない、という
最後のセリフの言霊は、
スクリーンからこちらの心に
飛び込んできた。
政治家達のみっともないニュースが
日々流れる中で、きらり✨と
日本の未来に希望を感じる
ドキュメンタリー。
そして、実は大人が夢見るための映画でもある。
もう一度、大人が夢を見てもいい、
というか見ていかないと、
責任果たせない。
次の世代の子供達に任せるんじゃなく
今から大人が夢見なくちゃ。
私たちが世界をつくっているリアリティをもう一度思い出して。
映画の中で観た、自分と同じくらいの長さの稲藁をかけた子供達の笑顔を見ながら私たちの田んぼに子供たちの笑顔をもっともっと響かせていきたいと、深いところで何かが弾けた音がした。
前編を見た方も、
中学生になった彼らや
この映画に影響を受けた公立校の
校長先生達の取り組みについても
加えられているこの完結編は
物語の先を確認できるものと思います♪
上映情報
アップリンク吉祥寺
2月2日(金)~
2/4 オオタ監督&
加藤校長(映画出演者)&辻信一
大阪 第七芸術劇場
2月10日(土)~
2/10 オオタ監督&
西郷校長(映画出演者)トーク
名古屋 シネマスコーレ
2月10日(土)~
2/11 オオタ監督トーク
長野 上田映劇
2月9日 (金)~
2/12 オオタ監督トーク
富山 ほとり座
2月17日(土)~
2/17 オオタ監督トーク
新潟 シネ・ウインド
2月17日(土)~
2/18 オオタ監督トーク
大分 ブルーバード劇場
2月24日(金)~
2/23 オオタ監督トーク
熊本 DENKIKAN
2月23日(金)~
2/24 オオタ監督トーク
佐賀 シアター・シエマ
2月23日(金)~
2/25 オオタ監督トーク