べらべらと喋った後の恥 #18

好きな本の話をして、相手が本好きかどうかに関わらず、薄いリアクションしか返って来ないという経験を何度かしたことがある。熱を持って放った言葉たちがことごとく空に飛んで落ちていく様は、思い返すとかなり恥ずかしい。今後二度とこのようなことがないよう、本の話をする時の心構えを考えてみたい。
そもそも会話というのは独りよがりではダメなものだ。伝えたいことを話者が喋りきって気持ちよくなるだけでは、聞き手は通常楽しく感じないだろう。こんな根本的なことを、本の話をする時には見失っている気がする。なぜ見失うのかというと本の内容を思い出して伝えることに専念してしまっているからだと思う。相手の受け取り方を気にする余裕がなくなるのだろう。会話は相手と楽しむことが第一なのだから、本の内容の正確さより、相手を楽しいと思わせること、それを第一にするのが良さそうだ。本の内容を話す時は要点のみを話し、プレゼンをするのではなく会話をするように心がけたいと思う。

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