【平和ビジネスへの道】#10 ヒッポウォーターローラー
こんばんは!かほりです。
今日は母の誕生日でした。ケーキとスイカを買ってプレゼントしたら喜んでいました。母親の好物はスイカとキュウリなのですが、基本的に好みが昆虫と似ているので覚えやすいです。
さて、本日はヒッポウォーターローラーをご紹介します。
■抱えている問題
発展途上国において、信頼ある水源から水を手に入れるために、場合によっては1日かけて水を運ばなければならない人びとがいる。
この水汲みは,主に子どもや女性の仕事。そのため、子どもたちは十分に学校へ行くこともできず、女性も学んだり就業するのが難しかった。
また、この水を運ぶ際の道具は一度に20リットルしか入らないポリバケツで、それを頭に乗せて何キロも歩くため、背骨が圧迫され健康被害につながることがあった。
■着眼点
もっと楽に、多くの量の水を運ぶ方法があれば、彼らの時間や健康を守ることができるのではないか?
■解決策
水を、楽に運ぶことができるヒッポウォーターローラーを作った。
このローラーは、一度に90キロの水を入れて地面を転がす仕組みとなっている。地面の凹凸に反発するデザインになっているので、体感で10キロほどの重さにしか感じないという。
ローラーの耐用年数は7年間で,販売価格は9,000円。
名前に付いているカバ(Hippo)は,きれいな水へのアクセスが失われることによって絶滅危惧種になっており,このローラーの象徴的な存在。
■結果
1回で運べる水量が増加、7人家族でも一週間水くみなしで暮らせるようになった。女性や子どもたちは学んだり遊んだりする時間を手に入れた。多くの集落において教育レベルや識字率が向上,女性起業家の数が増えた集落もあるという。
時間とエネルギーが節約されると同時に,背骨への負担も減らすことができた。
発売以降,南アフリカを中心にアフリカ全土で3万2,000個以上のローラーが使われており,22万5,000人以上の生活を変えている。
行動デザインって素晴らしい。
ローテク、ローコストなグッズですが、問題解決する機能を兼ね備え人々の生活を大きく変える存在ですね。
物を運ぶ行為というのは、どこの国にも存在し、その機能や利便性はいつの時代も求められるものです。
身近な話で行くと、今日初めて買い物かごに取り付けられるタイプのエコバッグを購入しました。(こういうの↓)
レジを通す際に店員さんがカゴから袋に自動的に移してくれるので、レジの後に袋に入れ替えるワンステップがなく、大変快適な買い物体験になりました。
南アフリカの例に比べたら、本当に些細なことなのですが、日々の不要な行動が一つ減ることって超画期的で、行動デザインの素晴らしさを実感します。笑
デジタル上でのUXやUIの研究・会話は専門的に多くされている印象ですが、実はアナログな生活の中にこそ、もっと改善できる行動パターンってたくさんありそうですね。
それでは、今日はこの辺で!
Peace!