PE面接対策6:ファンド別サーチ(丸の内キャピタル編)
はじめに
本記事の対象者はPEファンドへの転職希望者です。
本シリーズではファンド各社の特徴について記載します。
就職活動においては転職先を知ることはとても重要な一方で、ファンド各社の情報は、各社HPおよび一部転職エージェントによるPR記事があるものの限定的な状況です。ここではネットサーチに加え、私個人の印象、社員、元社員から得た1次情報、2次情報を含め記述し共有します。
※大きく外れていないと信じている情報を書きますが、完全性・正確性については担保できない点ご留意願います
今回は日系Mid-Largeの丸の内キャピタル(通称:丸キャピ)について書いていきます。過去のAP、ポラリス、カーライル、CVCの記事も併せてご覧ください。
日系Mid-Large Capファンド全体の特徴(再掲)
ここでの日系Mid-Large Capの対象はざっくりファンドサイズ7・800億円以上を想定しています。
そうしたファンドの特徴としては
・元々は小さなファンドから初めて複数回ファンドを組成している。従い過去のターゲットサイズで今のターゲットサイズは変わっていることも多い。→「やりたい案件は?」という質問に答える際はターゲットサイズの変遷を踏まえて回答すると"わかっている"感を出せてよいです
・10年以上の歴史がある。従い組織体制としてもシニア(パートナー・MD)が詰まっているところが多い
→自身の昇進余地はざっくり認識しておくと入社後GAPがなくてよい
・そろそろ創業時の経営チームが高齢化・承継が課題
・少なくとも業界内では知名度があるので、持ち込み案件が一定あり、入札案件に呼ばれやすい傾向
・安定したマネフィー収入による日系ファンドとしては一定の報酬水準がある
自身とのフィットを確認すべきチェック項目(再掲)
チェック項目は各自で持っていると思いますが、少なくとも下記については確認をした方がよいでしょう
1.ファンドの投資スタイル
ー投資の意思決定方法(合議制、IC委員長一任等)
ー業種の偏り(BtoB、IT、ヘルスケア、小売り・サービス、多店舗展開・・・)
ー投資手法の偏り(事業承継/カーブアウトバイアウト、再生、成長投資)
ー得意なアングル
2.報酬水準
ーベース+ボーナス、イベントボーナス
3.キャリー配布
ーディールキャリーかファンドキャリーか。どのタイトルから対象か
4.ワーキングカルチャー
5.主要メンバーのバックグラウンド
記事の対象として想定する日系Mid-Large Capファンド
・AP(アドバンテッジパートナーズ)
・ユニゾン
・JIP
・ポラリス
・丸の内キャピタル
・インテグラル
それでは本記事では丸キャピについて書いていきます。
丸の内キャピタル:概略
丸の内キャピタル(以下、丸キャピ)は、三菱商事及び三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)がそれぞれ50%ずつの出資をし、共同運営するファンドで、2008年4月に設立。現在は、三菱商事株式会社 85.1%、株式会社三菱UFJ銀行 14.9%と商事の色合いが強くなってきている。
三菱商事の有するグローバルな事業ネットワークやノウハウと、MUFGが持つ強固で幅広い顧客ネットワークと金融ソリューション力という強みを活かし合いながら投資事業を行うというコンセプトのファンド。
1号ファンドはLPを三菱グループのみから募り、三菱商事、三菱東京UFJ銀行、三菱UFJ証券から1,000億円を集めた。2号ファンドはグループ外のLPからも集めるというコンセプトで、1,000億円ファンドを目指したところ、少しショートも941.6億円で資金調達をクローズしている。
また、丸キャピは三菱のキャプティブファンドであり、商事、銀行から出向者を受け入れている点が特徴。この点が「プロパー社員VS出向者」のネガティブな感情がある(詳細は後述)。一方で、商事のネットワークによるバリューアップアングルや銀行ルートからのソーシング力による恩恵も受けている。
丸キャピ:これまでの設立ファンド(日本バイアウト)
・1号ファンド(2008年5月)1,000億円
・2号ファンド(2016年3月)941.6億円
ここからは丸キャピの特徴を前述「自身とのフィットを確認すべきチェック項目」で書いた5つの観点(1.ファンドの投資スタイル、2.報酬水準、
3.キャリー配布、4.ワーキングカルチャー、5.主要メンバーのバックグラウンド)+6.余談と噂から考察していきます。
なお、実験的に前回同様、先着10名様には500円と価格設定を致します。
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