【実用】Bank of America(バンクオブアメリカ)の口座を閉鎖するときの手続き
(ポイント)
このノートは、私が2024年夏にBank of Americaの口座を解約・閉鎖した際に実施した手続きを記録したものです。想定読者はBank of Americaの口座を閉鎖して日本に資金を移したい日本居住者です。3人くらいは参考になる人がいるかもしれないので記事にしました。費用や期間などは当時の実績なのでご注意ください。
(背景)
正確な時期は不明ですが2024年前半ころ、Bank of Americaのクレジットカード使用や銀行口座届け出情報変更にかかる手続きの際の本人確認方法が、+1で始まる米国の電話番号へのショートメッセージだけになりました(以前は登録したメールアドレスでも可能でした。アプリでできるかもしれませんが日本でのアプリ使用は事実上不可能です)。何らかの理由でクレジットカードで疑わしい取引が検出されると、取引を再開するためには
① 米国の電話番号で本人確認を行う
もしくは
② 米国のBank of Americaの店舗を訪ねて本人確認を行う
のいずれかの対応が必要になります。生活拠点が日本にある場合、どちらも手間とコストがかかります。使い勝手が悪いため銀行口座を解約して日本の銀行に残高を移すことにしました。
アメリカの電話番号が無い場合の解約の方法は解約依頼レターを書くもしくは店舗を訪れるの2択です。このノートでは前者、レター送付による解約の流れを記載します。
(口座解約依頼から資金回収まで)
1.口座情報の確認
クレジットカードの利用は止められましたが、Bank of Americaのウェブサイトへのログインはできる状態でした。そこで、Bank of America口座の届け出情報のうち解約手続きに必要な情報
account number
registered residential address
primary email
と参考情報として
直近の口座残高
を確認し念のため保存しました。
2.レター送付先住所の確認
口座解約手続きを進めるためにレターをどこに送付すればよいのかBank of Americaのカスタマーセンターに問い合わせました。あとで気づきましたがウェブ上で送付先は公表されています。私が解約手続きをしたときの送付先はフロリダ州の次の私書箱(PO Box)でした。一見住所風でないですがきちんとやりとりできました。
ウェブサイトにはもう一つOvernight deliveryと書いてある宛先があります。こちらは速達の場合のようですが、日本からやりとりする場合この先の手続きに1か月以上かかるので速達で得られる効果はほとんどないと思われます。
3.口座解約依頼レターの作成
解約依頼レターのフォーマットに特別の指定は無いようです。私はAIを使ったりして適当に作成しました。参考に添付しますのでご自身の責任で変更してご利用ください。黄色く背景をつけたところが個別の事情に応じて変更が必要な部分になります。
私の場合、引越しによりBank of Americaへの届け出住所と現住所が異なっていたのでその旨を盛り込みました。住所が同じ場合は当該部分は不要です。
なお、レターで口座解約を依頼する場合、払戻方法はcashier's check(銀行振出小切手)のみになります。日本の口座への振込依頼はできないそうです。振込で資金を移動したい場合には解約の前にウェブサイトで行う必要がありますが、この時にも米国の電話番号が必要になります。とにかく米国の電話番号が無いとほとんどの手続きが制限されます。
4.公証人による認証
解約手続きQ&Aのページにもさりげない記載がありますが口座残高が25,000ドル以上ある場合、解約依頼レターには公証人による認証が必要です。英語のできる公証人のいる公証役場に行き外国文認証を依頼してレターの認証をしてもらいましょう。
この際の注意点ですが、レターへの署名は公証人の面前で行う必要があります。レターを印刷した後は何も書かずに持参しましょう。私のときの認証料金は11,500円でした。
5.郵送
認証を受けた解約依頼レターをBank of Americaが案内する送付先(前述のフロリダの私書箱)へ送りましょう。郵送の方法はEMSか国際書留になります。EMSは必要日数が12日で料金が3900円です。国際書留は必要日数が18日と6日長いですが料金が880円です。どちらも追跡サービス機能はついています。先方からの返信に時間がかかるのでEMSで数日稼ぐ効果は小さいです。費用を気にせず急ぎたいのでなければ国際書留にするとよいでしょう。なお実際の日本からの発送からBank of America到着までの日数はWebサイト記載より短く済みました。
6.待機
この後はBank of Americaからcashier's check(小切手)の到着を待つだけで特にアクションは不要ですが、待たされている間ちゃんと先方が対応しているのか不安になるので、国際書留でレターを送付した後のおおまかなタイムラインを実例で記載します。
11日後 Bank of Americaにレター到着
16日後 口座残高がゼロになったとの通知(届け出eメール宛)
17日後 Bank of Americaがcashier's checkを発行
2か月後 cashier's checkが現住所に到着
7.小切手取立用の口座開設
外国小切手の取立を行う金融機関はどんどん減っています。口座を持っている銀行が外国小切手の取り扱いをしないようでしたら、対応できる銀行に口座を開設しましょう。小切手到着までに1か月以上かかるのでこの間に開設するとよいでしょう。調べた範囲では2024年時点で外国小切手の取立を行っている国内銀行はSMBC信託銀行のみでした。
8.小切手の受取
解約依頼レターの送付から2か月後くらいにcashier's check(小切手)の入った封書が送られてきます。内容を確認しましょう。私のときは、解約手続きに関する追加費用は発生せず、1で確認した残高全額のcachier's check(小切手)が送られてきました。
9.小切手の取立て
銀行に行ってcachier's check(小切手)を取立てに回しましょう。SMBC信託銀行の場合手数料は5000円でした。口座にドルが入金されるまで15営業日かかりました。
10.まとめ
レターを出してから小切手受取まで約2か月、取立てに回してから入金があるまで1か月弱かかりました。解約すると決めてから実際にお金が日本の口座に届くまで最短で約3か月弱の期間が必要になるようです。実際には作業の過程で余計な出来事が発生しがちなので時間の余裕をもって手続きを進めましょう。
(人として)
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