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「90日間の入院で学んだこと」#4

病室の窓から見える景色は、いつもと同じように見えても、ここにいると全く違うものに感じられました。入院生活は、日常のリズムを一変させ、心に様々な想いを呼び起こす時間です。悪性リンパ腫と向き合うことになったとき、私は何を感じ、何を考えたのか。日記を書きながら、その時々の心の揺れや希望、そして葛藤をつづりました。この記事は同じように病気や入院生活を送る方々に寄り添い、少しでも心の支えになれればという想いでお届けします。

5クール目の抗がん剤治療が終わってから3日が経ちました。幸い、これまで目立った副作用はなく、一昨日は青森で仕事もしましたが、特に疲れを感じることもなく、穏やかに過ごせています。

無理をしないように心がけながら、少しずつ仕事を進めています。入院前の私は、スケジュールをとにかく埋めることを優先していました。「空いているなら入れる」「ついでに入れる」「少しでも時間があれば入れる」――そんな風に予定を詰め込む日々でした。今振り返ると、よくやっていたなと思いますが、同時に、仕事の質を下げるようなことも平気でしていました。その結果、思うようにいかず、ストレスを溜めて病気になったのでは?と感じることもあります。

今回の病気をきっかけに、「病気に感謝」という気持ちを持つことができました。同じ働き方に戻れば、また再発してしまうかもしれない――そう考え、スケジュールは無理に詰め込まないと決めています。少しずつ仕事を再開していますが、この思いを忘れないように、そしてまた同じ過ちを繰り返さないように、こうしてnoteに書き留めています。

入院中の日記でも忘れないようにしようという気持ちが出ていることを書いていたので、今日はその日記を紹介します。


8月6日(入院36日目)※そのまま掲載しています。乱文お許し下さい。
おだやかに始まりました。
最近決めた朝のルーティン、決して無理はせずにやっています。
①朝日を見る
②ほうじ茶を飲む
③空を眺める
④スクワット5回
⑤本を読む10分
昨日は熱が出て、身体もだるく、予想通り血液結果にも出て、炎症反応が起こったようで、CRPの数値が異常値だった。このままだと抗がん剤治療が再開できないと主治医に言われ、落ち込みました。まずは寝る!寝て休む!確かに先週は疲れたかもしれない。ちょっと元気だからと調子に乗って病室でオンラインで仕事の打合せをしたり、お菓子も食べすぎたり、元気だからと勘違いして…病名ついているし、感染がダメということも知っているのに…

しっかり休もう…解熱剤をもらって、抗生剤の点滴を投与したら、熱が38.7⇒36.1に下がる。薬はすごい、このままおだやかに、丁寧に、元気は少し抑えて生活しよう。せっかく休んでたのに、がんばったらまた元の自分に戻ってしまう…今日はゆっくり本を読みながら過ごそう。反省


この日の記録を振り返ると、無理をしないことの大切さを改めて思い出します。体調が良くなったことでつい元気を過信し、無理を重ねてしまった結果、体が警告を発していたのだと気づきました。それでも、適切な治療と休養によって回復できたことに感謝し、自分を責めるのではなく、反省を次に生かすことが大事だと感じました。

「おだやかに、丁寧に、元気は少し抑えて生活する」――この時に決めた方針は、今でも私の生活の軸になっています。この日記が示しているように、無理をせずに自分の体と向き合いながら、心にも体にも優しい毎日を大切にしていきたいと思います。

最後まで読んでいただきありがとうございます。
皆様に喜び多きことがたくさんありますように!


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