年金暮らしで旅行三昧な豊かな老後は可能か?
年金暮らしで旅行三昧な豊かな老後は可能か?
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ライター、戦略コンサルタント 兼 ITアーキテクト
金輝俊 / Hwi Jun KIM
今年から社会人の23歳新卒。時代は年金暮らし。65歳で会社を定年退職して、悠々自適の旅行三昧の生活を送るんだ。
テレビ朝日の佐々木さんがWBSで、スポットワーカーが増えて、円安が進行してるって言ってる。なんか、日本の敗北宣言に聞こえる。もしかして、この後、玉音放送かな。 でも、この戦略を実行に移せば、日本は復活可能だと思う。
何か、日本って貧しくなったよね。そのうち、台湾に出稼ぎに行くのかな、と思ったけど、サムスンが札たばで頬を引っ叩いて、日本人技術者をリクルートしてるんだっけ?やっぱ、時代はグローバルなわけ。
でも、この国って面白くて、本田、トヨタ、ソニー、ニンテンドーがあるんだよね。どう?PS5って何処か作れる国ある?ないね。謎のハイテク国家日本。でも、一人辺りGDPは低い。明らかにおかしい。
皆、満員電車に耐えて、夜遅くまで働き、多額の税金と、年金を収める。住宅ローンは重い。でも、給与は安く、失業したら、余り金を貰えず、家は狭く、レベルが低い。年金はほとんどの人が大して貰ってない。なんのために馬車馬の様に働いているんだろう? 私は戦略的に日本は復活可能だと思うけどね。
人は何のために出世し、昇給していくのであろうか?現代の若者は気付いてしまったようだ。月収22万、事務でマッタリ。県部に行って、三食自炊、ユニクロなら、iPhone月月割なら金はかからないし。ついでに子供も要らない。でも、課長以上にならないと35くらいで切られる。でも、金は要らない。何故?
では、昇進昇給を繰り返すとどうなるのであろうか?ここに日本最大のジョークがある。役職定年である。55くらいになると部長が平になり、年収が下がる。住宅ローンはたいてい、年収が上がると仮定して借りる。30歳で借りて35年ローン。65歳まで持たず、家は売るだろう。そして、損する。退職金はもはやない。罰ゲーム。
日本は戦後、年功序列の終身雇用だと言う前提に立っていた。確かに外資より給与は安い。でも、安定していて、65歳まで働けて、昇給する。ならいいじゃんと皆それを受け入れていた。家族3人、楽しく500万で暮らせた。でも、もはや昇給も安定も崩れている。それは無理。では、どうすれば?解はない。
現代の40代が65歳で退職する頃、退職金は貰えず、大抵は2000万も貯められない。そして年金は12万くらい貰えれば御の字。年金じゃ足りなく、バイトするしかない。産業に目を移すと新規産業が育たす、観光のインバウンドに頼る。聞こえはいいが、実態は日本だけ最近まで物価が30年近く上がらず安い国扱い。
この国はジョークで満ち溢れている。安い給与、役職定年、退職金無し、一部を除き下がる住宅価値、焦げ付く住宅ローン。でも、プレステ、ニンテンドースイッチ、プリウス、fitがある。これだけ、工学が優秀で稼いでいるのに、何が問題なのだろうか?
小学生が勉強して良い点数を取ると小遣いが上がるとしよう。勉強を頑張るだろう。では訳も分からず勉強しなさいだと?仮に経済全体がグロースし、平均所得が上り、適切な年金を貰えると仮定すると?みな、アップorアウトでも仕事を頑張り、新規事業もやるかもしれない。足りないのは明るい未来である。
日銀のやっている事は部分的に正しい。金融緩和は正しいが、銀行の行動モデルがガラパゴス化していて、市中がマネーでじゃぶじゃぶにならない。信用創造は成り立たない。少子化対策は近視眼的で大学卒業までの包括的パッケになってない。年金予測は暗い。本当に直せないのだろうか?答えは否定的だ。
年金暮らしで豊かな老後の生活。年金は二人で30万くらいかな。年1-2回くらい旅行出来るかな。これなら皆頑張るだろう。ところが現役世代は頑張っても多分、15-18万くらいしか貰えない。額としてはいい。でも、あんなに収めて?そもそも年金破綻の可能性が高い。合理的に先を見るとやる気が失せるだろう。
MacbookAirは20万くらい。プリウスは300万くらい。MacはAppleが分割払いを認めるから、買える。プリウスは無理だろう。中古で売るのはメンドイし。リースの登場である。諸経費込なのかな?案外、プリウスは安い。サブスクの一種。家具すらもサブスクで買える。でも、飯はコンビニ弁当である。
サブスクは誤信の誤謬の一種があると見られ企業側から見るとブッチギリで儲かる。実はMSOfficeもサブスクである。ユーザーからもメリットが大きい。でも、サブスクを積みますと月3万、下手をすると5万になり生活を蝕む。使いよう。住宅は賃貸、サブスクのが大抵は有利。教育もサブスクにすればいいのに。
六本木ヒルズ1LDKに住みたい?月60万で1000万プレイヤーでも無理。社宅である。23区2LDK15万?720万かな。でも、実は県分や市分に行けば住宅は安い。BMW?要らないね。現代のアイコンはiPhoneである。割賦の内容がBMWからiPhoneに変わっただけ。何を目指して働けばいいのだろう?
では、本当にこの国はダメなのであろうか?そうだとは筆者は思っていない。カバレッジは100%ではないかもしれないが、この戦略を実行に移せば、ある程度は状態は良くなるのではないかと思う。全体的な持続的な給与上昇についてはこれより上にある言説が一部、効くかもしれないと思っている。
では、残った昇格/部課長問題にはどう対処すればいいのだろうか?知り合いからのサジェスチョンも入ったので、自分の考えとまとめて、軽く書きたいと思う。答えは1. 系列の復活あるいは、2. 転職市場の適正化、3. 役職に対する考え方の多少の変化である。
筆者はあるWeb系企業に入社と同時に新規事業専門の子会社に行ったことがある。そこでは開発はうまく行ったが、サービスとしては運用期間が短すぎて、タイムアップ。続けた方がよかったと思うが、本社のターンアラウンドに同じチームで挑むため、本社に戻った。
もし、そのまま子会社に残るなら、子会社の執行役員CTOに入社半年後から、一年後になった可能性が高いだろう。でも、本社では最初はサービスのグループリーダー。次に開発、マーケ、海外開発の3部門のリーダーになって、普通の日系なら普通に見て、職位は妥当なのは課長。大きめに見積もっても、部長補佐くらいだろう。
ここにヒントがあると思う。子会社では執行役員CTOになれる可能性があっても、本社では課長かせいぜい、部長補佐となる。
かなり昔、30年くらい前、筆者が高校生くらいの時は日本には系列があったのではないだろうか?どこで聞いたか覚えてなく、はっきりとはしないが、本社から課長補佐が天下ってきて、子会社課長や部長になると聞いた記憶がある。
では、子会社の現場は本社からの天下りでふんづまるから、腐るのであろうか?その可能性はあると思う。でも、ある意味正しいのではないだろうか?日本人は基本的に現場向きの人が多いように見えて、そして、優秀に見える。管理は逆で、日本は管理が苦手に見える。仮に子会社プロパーの人たちが現場向きの人が多いのであれば、本社課長補佐が来るのはある意味、合理的なのではないだろうか?
とは言え、系列の復活は時代錯誤であろう。したがって、転職市場と年功に対する考え方を適正化すれば、up or outと会社によっては一生現場いい、となれば、うまくワークするのではないだろうか?
注意点として、ITはこれに当てはまらない。結構な頻度で大企業の周りに、それらの会社出身者が役員や創業者のベンチャーができて、常に会社が増殖していて、平のプログラマーでも結構収入はあるからである。年功序列もない。大体に置いて、実力主義。プロジェクトベースなら、あまり、こういうことは関係ないと経験的に分かっている。
著者略歴
金輝俊 / Hwi Jun KIM
ライター、戦略コンサルタント 兼 ITアーキテクト
ハイテクITベンチャーのProduct Manager / Chief IT Architect、Webベンチャーのグループリーダー、外資系IT企業のProject Manager 兼 Systems Architectなどを経験。会社を離れて数年後、Webベンチャーと外資系IT企業グローバル本社は、それぞれ東証マザーズとNYSEに上場した。
ファッションテックベンチャーのグロースハック室 室長 兼 システム開発部スペシャリストに。30人4部門を参謀長として指揮統括し、約10億円の株式による増資に成功。シーリズCへと導く。その後、起業。NMD Soft, Principalとして活動を開始。
社会貢献活動として、原爆の実相を伝えるためと、東日本大震災の解析のために、Nagasaki Archive、Hiroshima Archive、Mass Media Coverage Map of The East Japan Earthquakeなどの開発と一部企画に関わった。
主な著作にThe Real M.Phil Thesis: The Mathematical Foundation of Smart Material Systems / Yet Another Mori-TanakaやMBA Thesis: The Modern Strategy from Japanがある。
筑波大学 第三学群 工学システム学類 学士(工学) First Class (イングランド基準。70%以上がA評価)
Coventry University大学院 Control Theory and Applications Centre, Master of Philosophy (Upper Master, Research Degree)。飛び級入学。返済義務無し奨学金付き。
主な受賞にアレスエレクトロニカ展Honory mention、経済産業大臣賞、文化庁メディア芸術祭審査委員会推薦作品など。
詳細なプロフィールはこちら:https://www.khj1977.net/profile/
以上
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