ポジティブ行動支援 リサーチ&ラーニング

私たちPBS R&Lは、ポジティブ行動支援(PBS)に関する専門知識と実践を提…

ポジティブ行動支援 リサーチ&ラーニング

私たちPBS R&Lは、ポジティブ行動支援(PBS)に関する専門知識と実践を提供しています。R&Lは「Research & Learning(研究と学び)」です。理論と実践を結びつけながら、ポジティブ行動支援の普及を目指していきます。

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ポジティブ行動支援リサーチ&ラーニングです

はじめまして。ポジティブ行動支援リサーチ&ラーニングです。 私たちは教員養成系の大学で教員をしています。普段は、先生を目指す学生さんに講義をしています。加えて、小学校、中学校、高校、そして特別支援学校をフィールドに、子どもたちの支援に関する研究に取り組んでいます。研究は、応用行動分析や認知行動療法を基礎としています。 研究に取り組む中で、現場の先生方と協働させていただくことがたくさんあります。それは、ポジティブ行動支援(Positive Behavior Support;

    • SWPBS第1層支援をけん引する推進リーダー

      はじめに SWPBSを学校全体で推進するには、推進チームの存在が欠かせません。チームには、学校のトップである校長先生が必ず参加します。なぜなら、学校全体の方向性を決めるには、校長のリーダーシップが鍵だからです。それに加えて、各学年や各分掌の代表、特別支援教育のコーディネーターや養護教諭など、学校の支援体制の中核を担う教職員たちもメンバーとして必要です。たとえるなら、学校という大きな船を目的地まで運ぶために、それぞれが持ち場で舵を取る役割を果たす人たちです。 推進リーダーと

      • Webプラットフォームをリリースしました

        このたび、学校規模ポジティブ行動支援(SWPBS)の導入を希望する地域、学校の支援を目的に、Webプラットフォームをリリースしました。このプラットフォームを作った理由は、より多くの学校へ、より効率的にサポートを提供する方法を検討したかったからです。専門家による学校訪問をより効率化するために、関連する動画をオンラインで提供する環境を整えることで、私たちの活動をさらに広げていけると考えています。 プラットフォームの内容 1.研修動画  現在、より多くの学校へ、より効率的にサポ

        • SWPBS第1層支援の最初のステップ:チームを作って議論しよう!

          学校で児童生徒のポジティブな行動を引き出し、学びやすい環境を作りたいと思っても、「どこから始めたらいいんだろう?」と感じる先生も多いかもしれません。この記事では、SWPBS(学校全体で取り組むポジティブ行動支援)の最初のステップについて、シンプルに解説します。 1. 推進チームを設置する まず、SWPBSを実施するためには、学校内に「推進チーム」を設置することが重要です。このチームは、先生やスタッフから選ばれたメンバーで構成され、学校全体で取り組むSWPBSの計画を立て、

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        ポジティブ行動支援リサーチ&ラーニングです

          学校規模ポジティブ行動支援:第1層支援の「実践」と「データ」

          学校規模ポジティブ行動支援(SWPBS)の第1層支援では、学校全体で子どもたちの良い行動を増やすために、先生たちは、子どもたちが頑張っている場面を見つけてほめたり、トークン(シールやポイントなど)をあげたりします。たとえば、友だちを助けた子に「よくやったね!」と声をかけたり、静かに授業を受けられた子にポイントをあげたりします。こうした小さな積み重ねが、子どもたちに「望ましい行動をすると、いいことがあるんだ」と実感させ、子どもたちの頑張りを一層引き出す取組となります。 このや

          学校規模ポジティブ行動支援:第1層支援の「実践」と「データ」

          学校規模ポジティブ行動支援の拡大

          学校全体で取り組むポジティブ行動支援(School-Wide Positive Behavior Support: SWPBS)は、近年、世界中の学校教育に取り入れられるようになっています。今回は、様々な国や地域に合わせてSWPBSが広がる状況と、SWPBSを導入する利点をまとめてまいります。 各国への広がり SWPBSは、アメリカでの導入が最も早く進みました。その取組は、今や全米の公立学校26,000校に広がっていると言われています。 SWPBSの導入によって、児童生徒が

          学校規模ポジティブ行動支援の拡大

          学校全体で取り組むポジティブ行動支援

          はじめに ポジティブ行動支援は、子どものポジティブな行動に着目し、罰によらない方法で子どものよい行動を引き出す環境づくりを目指します。そして、ポジティブ行動支援の取組を学校全体に広げることで、校内の行動問題が減ったり、出席をする子どもが増えたり、学業成績に好影響を及ぼしたりすることが研究によって示されています。こうした研究の成果があるならば、指導や支援に生かしたい、と考える学校や自治体が現れるようにもなってきました。そこで、今回は、学校規模ポジティブ行動支援(School-

          学校全体で取り組むポジティブ行動支援

          ポジティブ行動支援は応用行動分析と同じ?違う?

          はじめに 行動のマネジメントや支援に関心がある方々の中で、ポジティブ行動支援(PBS)と応用行動分析(ABA)の違いについて疑問を抱いたことはありませんか?今回は、PBSとABAのそれぞれの特徴を取り上げ、共通点と違いを整理しましょう。 PBSの特徴 PBSは、重度障害のある人々の問題行動に対して、体罰などの「被嫌悪的」な方法をとらないでかかわる方法とは何か、という研究・実践を基礎としています。この前提には、障害のある人々を世の中から排除することが「当たり前」だった時代

          ポジティブ行動支援は応用行動分析と同じ?違う?

          ポジティブ行動支援とは何だろう?

          皆さんは、「ポジティブ行動支援」という言葉を聞いたことがありますか?ポジティブ行動支援(Positive Behavior Support: PBS)は、教育現場や福祉分野で広く用いられている方法で、子どもの行動を理解し、支援するためのアプローチです。今回は、この「ポジティブ」という言葉に込められた2つの意味についてお話ししたいと思います。 1. 子どものポジティブな行動に注目する ポジティブ行動支援の「ポジティブ」という言葉の一つ目の意味は、子どもが示す「ポジティブな行

          ポジティブ行動支援とは何だろう?