鉄道会社のブロックチェーン活用事例【JRグループ編】
鉄道会社のブロックチェーン活用事例を紹介いたします。鉄道会社には、ブロックチェーンを活用することができる領域が多数あり、各社から多くの事例が生まれています。鉄道会社のもつ列車や駅標、発車音などのアセットをNFT化するものから、駅周辺の周遊施策として活用するものなど幅広い活用方法が展開されています。
この記事では3回にわけて「JRグループ」「大手私鉄」「その他・海外事例」を特集していきます。
①JR西日本:日本初の鉄道会社のNFT販売が大きな反響に
2022年10月、JR西日本グループは鉄道開業150年を記念し、「JR西日本 懐鉄NFTコレクション」をLINE NFTで販売しました。当時、大手企業によるNFT販売事例はまだ少なく、鉄道会社がNFTを販売するのは日本初の試みでした。懐かしい優等列車を題材にしたコレクションで、トレーディングカードや3Dフィギュア、トレインマークなど、様々なNFTが32日間連続で日替わりで登場。初日に販売された300個のNFTは、わずか8分で完売し、鉄道ファンやNFT業界の注目を集めました。
また、2024年6月には「個人向けデジタル特典付き社債」を発行。ブロックチェーン技術を活用することで、従来は難しかった個人投資家との直接的な「つながり」を実現しました。(ニュースリリース)
②JR東日本:スタンプラリーから脱炭素アクションまで幅広い活用
JR東日本はブロックチェーンを活用した複数のプロジェクトを展開しています。
・2022年10月 鉄道開業150年を記念した「駅名標NFT」をLINE NFTで販売
・2023年9月 高輪ゲートウェイでクリエイターが描いたアートをKDDIのNFTマーケットプレイスαU marketで販売
・2024年9月 那須・新潟エリアを巡るNFTスタンプラリーを実施
・2024年9月 農業GXの取り組みとして、環境に配慮したお米と日本酒の購入者にNFTを配布するキャンペーンを実施
鉄道会社の中でも類をみない、幅広いジャンルで販売や実証実験を続けています。
③JR九州・NFTマーケットプレイス「JR九州NFT」
JR九州は2023年7月から「JR九州NFT」プロジェクトを開始し、独自のNFTマーケットプレイスを運営しています。これまでに100種類以上のNFTを販売・配布した実績があります。2024年9月からは「JR九州トラベルデスクNFT」シリーズを開始し、過去のツアーやイベントの様子を動画NFTとして活用、販売もスタートしました。JR九州はNFTを通じてファンコミュニケーションを強化し、九州への来訪促進や地方創生につなげることを目指しています。現地でNFTを取得できる仕組みを取り入れるなど、リアルな体験とデジタルコンテンツを組み合わせた独自の戦略を展開しています。
④JR東海:新幹線をポクセルアート化したNFT
JR東海も複数のプラットフォームでNFT販売を実施しました。
・2023年6月 キハ85系の定期運行引退を記念し、車窓映像、3Dモデル動画などをLINE NFTで販売
・2023年10月 新幹線ボクセルアートNFTをSBINFT Marketで販売(
ジェイアール東海エージェンシー)
⑤JR北海道/北海道旅客鉄道
JR北海道は、JRグループの中では比較的遅めのNFT販売のスタートとなりました。2024年3月から初のNFTプロジェクト「DISCOVERY/JR HOKKAIDO」をαU marketで展開しています。第1弾として「キハ40優駿浪漫カラーNFT」の販売から始まり、2023年9月の第3弾まで継続しています。現物のカードプレゼントや、メモリアルイベントへの参加、機材のデジタル入札会への入札権などNFT購入者へ特典が工夫されています。
以上、今回はJRグループ各社のブロックチェーン活用事例を紹介しました。鉄道業界は、他の業種と比較して活用事例が多くなっています。ブロックチェーンによって、鉄道会社の持つアセットをファンやコレクターに届ける新しい手段となっています。
■株式会社PBADAOについて
代官山と京都、湘南に拠点を構えるブロックチェーン企業。ブロックチェーンを組み込んだプロダクトの企画・開発・運営に長けており、エンターテイメント、一次産業、スマートシティ、観光などの領域で主に自社プロダクトを展開しています。アジア最大級のブロックチェーン企業を目指しています。
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Oth3lloはSDKとして提供され、Web3のウォレットやアプリケーションの開発者へ、Web3初心者やネイティブな方でもシンプルで安全な体験ができるインフラ基盤を提供します。
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