【初めての株式投資】未成年でも株式投資はできる? メリットと注意点
2022年度から、高等学校の家庭科の中で金融教育が始まるのをご存知でしょうか。
学習指導要領には、以下のように書かれています。
家計の管理に関連して、預貯金や民間保険とともに、株式、債券、投資信託などのメリット・デメリットについて学び、生涯を通した資産形成について考えることが促されています。
でも、資産運用について学んだ未成年者が実際に投資をすることは可能なのでしょうか。
ここでは、未成年でも投資ができるのか、また、投資の基本的な仕組みや基礎知識について説明します。
未成年でも投資はできる
結論から言うと、未成年でも投資をすることは可能です。
投資に関して特に年齢制限はなく、国が推奨しているNISAも親権者の監督のもと0歳から使うことができます。
未成年の口座開設については、証券会社によって条件に違いがあります。
一般的には、未成年の場合は親権者の監督が必要な証券会社が多いのですが、PayPay証券では、15〜17歳であれば未成年者自身が口座を開設して取引することができます。0〜14歳の場合は親権者が代理で取引を行うため、親権者がPayPay証券口座を持っている必要があります。
PayPay証券は1000円から取引ができるので、資金の少ない未成年でも始めやすくなっています。
参考:PayPay証券の未成年口座について
世界の金融教育
日本人は西欧諸国に比べて投資に対して消極的だと言われています。
たとえば、日本銀行調査統計局が2021年に発表した「資金循環の日米欧比較」によると、家計の金融資産の割合は、日本では現金・預金が54.3%を占めるのに対して、投資信託と株式等は合わせて14.3%しかありません。
それに対して、アメリカは投資信託と株式等が51%で、現金・預金は13.3%にすぎません。ユーロエリアでも、現金・預金の34.3%に対して、投資信託と株式等は27.8%となっています。
参考:日本銀行調査統計局「資金循環の日米欧比較」
アメリカでは、若者も投資に対して積極的だと言われますが、このような社会的状況を反映しているのでしょう。アメリカには国としての学習指導要領のようなものはありませんが、州や学校の単位で金融教育が行われています。また、数多くの非営利教育機関があり、青少年への金融教育をサポートしています。
未成年者が投資をするメリット
未成年者が投資をすることには、どのようなメリットがあるのでしょうか。金銭的なことのほかに、以下のようなことが考えられます。
金融知識がつく
インターネットや書籍など、いろいろなところから投資についての情報を得ることはできますが、実際に自分で投資をしてみないとわからないことは多いものです。
投資をすることによって、預貯金、株式投資、投資信託の違いやそれぞれの特徴、景気と株価の関係など、さまざまなことを学ぶことができます。
お金の大切さを学べる
預貯金の場合、現在の日本では金利が非常に低いため、損をすることはほぼありませんが、お金が増えているという実感を持つことは難しくなっています。
投資では、自分でどの株や投資信託などを買うかを判断することから始めることになります。もしその金融商品が値上がりすれば、自分の力で収入を得ることができます。
反対に、値下がりして損をしてしまうこともあります。そのような体験を通して、お金の大切さを実感し、収入を得るためにはどうすればいいかを学ぶことができます。
社会への関心が高まり、人生計画に役立つ
株式投資をすると、ヒット商品を出した企業の株価が上がったり、不祥事のあった企業の株が下がったりというようなことを経験することになります。
また、社会情勢や、世界経済の動向によっても株価は大きく変動します。投資をすることによって、そのような社会への関心が深まっていくでしょう。
若いうちから始めると、長い時間投資を行うことができます。
これから自分で働いてお金を稼いでいく一方で、投資という手段を持っていれば、人生設計を考えるときに役に立つでしょう。
株式投資の仕組み
ここからは株式投資の仕組みについてご説明します。
株式投資とは、一言で言うと、株を売買して配当金や値上がり益などの利益を得ることです。
「株」とは、企業が資金を集めるための証書です。株式会社は、株式を発行し、それを買ってもらうことで、資金を広い範囲から調達しています。
株を買うと、その会社のオーナーとなり、権利の一部を取得することになります。株式を保有している投資家のことを、「株主」といいます。
株の売買は証券会社を通して行います。ネット証券を選べば、ネット上で口座開設手続きをすることができます。
株の取引もインターネットを通じて行うことができ、手数料も安い場合が多くなっています。
株式投資で利益を出す方法
株式投資で利益を出す方法には大きく分けて3つあります。
1 配当(インカムゲイン)
配当とは、企業が営業してあげた利益の一部を株主に分配することです。
また、購入した株価に対して得た配当の割合を「配当利回り」と言います。
たとえば、10万円で買った株の配当が5000円だった場合、
5000÷100000×100=5
となり、配当利回りは5%ということになります。
(実際には配当に税金がかかるので、手取り金額はこれより少なくなります。)
配当の金額や配当利回りはその株によって違います。配当が出ていない銘柄もあります。企業の業績によっても変化するので注意が必要です。
2 売却益(キャピタルゲイン)
値上がり益(キャピタルゲイン)とは、保有している株が、買った値段よりも高く売れたときに得られる利益のことです。
たとえば、10万円で買った株が値上がりし、15万円で売却すれば、5万円の利益を得ることができます。(実際には値上がり益分には税金がかかるので、手取りは少なくなります。)
反対に、値下がりしたときに売却すると損をしてしまうことになります。
株価は日々変化しますが、売却しない限りは損益が確定することはありません。保有している株がプラスだと「含み益」、マイナスだと「含み損」となります。
3 株主優待
株主優待とは、配当とは別に、企業が株主に対するサービスとして、自社の製品や食事券などを提供することです。
たとえば、学生にとってうれしい図書カードを株主優待にしている企業もあります。
未成年者が投資をするときの注意点
投資には損をする可能性もあります。未成年者が投資を始めるときには次の点に気をつけましょう。
まずは少額で始める
投資をすると値下がりする可能性もあるため、最初は少ない金額かつ可処分所得の範囲内で始めることをおすすめします。
未成年の場合は、お年玉や自分のお小遣いの中から投資を始めることが多いでしょう。
株式投資の場合は、一般的に100株単位で取引が行われるため、まとまった金額が必要となります。ただ、証券会社によっては、1株単位で取引できたり、少額から株を買えるところもあります。
PayPay証券では、1000円から取引をすることができます。
まずは少ない金額で始めて、投資の特徴について学んでいくようにしましょう。
投資について勉強する
学校で投資について扱われるといっても、実際にはそれほど深く扱われることはないと考えられます。
投資をするためには、自分で投資について勉強する必要があります。
投資をしようと考えている企業や投資信託などについて調べるとともに、チャートの見方や金融用語などについても理解しておかなければなりません。書籍やインターネットなどを使って、知識を深めていきましょう。
確定申告について
投資で利益が出たときには、税金を納めなければなりません。
株式投資の場合、開設する証券口座によって税金の扱いが変わってきます。
未成年ならば、税金に関して証券会社が源泉徴収を行うので手間がかからない「特定口座(源泉徴収あり)」にしておくのが無難です。
PayPay証券の証券口座は特定口座(源泉徴収あり)なので、原則として確定申告は不要となっています。
詳しくはこちらの記事でも述べていますので、合わせてご確認ください。
参考:PayPay証券「特定口座について」
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失敗も想定しながら長い目で取り組む
投資は必ず利益が出るというものではありません。企業の業績の悪化や社会情勢の影響を受けて株価が下がってしまうこともあります。最悪の場合、企業が倒産して株の価値が0になることもあります。
投資を行っていると、そのようなマイナスの局面を避けて通ることはできません。そのようなときにどういう対策を取るかも考えておくようにしましょう。
また、投資は長い時間をかけて財産を育てていくという側面を持っています。
目の前の株価の動きに一喜一憂せず、長い目で取り組んでいくようにしましょう。
投資にはリスクもありますが、きちんと勉強して若いうちから始めれば、人生を通して資産を育てていくことができます。
無理のない範囲で投資を始めてみてはいかがでしょうか。
PayPay証券の未成年口座について
PayPay証券では、未成年の方でも口座をお持ちいただけます。また、1000円から取引を始めることができます。
PayPay証券の未成年口座について、詳しくはこちらをご覧ください。
関連リンク:PayPay証券未成年口座のご案内
記事作成日:2022年4月1日
PayPay証券株式会社
https://www.paypay-sec.co.jp/
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第2883号