アマゾン、イオン、ペイパルなど小売業・決済業者5社のブラックフライデー&サイバーマンデー2022
米国では、感謝祭(11月第4木曜日)翌日の金曜日をブラックフライデー、感謝祭明けの月曜日をサイバーマンデーと呼び、年末セールが始まります。小売業界にとっては、まさに書き入れ時です。この季節の売上動向が株価に影響を及ぼすこともあり、最近は日本でもブラックフライデーとサイバーマンデーを導入している企業も見られます。
今回は、PayPay証券の取扱銘柄の中から、日米の小売業者や小売業に欠かすことのできない決済業者の年末セールに向けての取り組みを見ていきます。
INDEX
アマゾン・ドットコム | AMZN
アマゾン・ドットコムが行うセールのなかで、夏に注目されるのがプライム会員(有料会員)限定のプライムデーですが、冬に注目されるのが有料会員以外も参加できるサイバーマンデーです。
日本では2020年までサイバーマンデーが実施されていましたが、昨年は11月26日から12月2日までブラックフライデー単体としての開催となりました。今年は11月25日から12月1日までの日程でブラックフライデーとして発表されており、現時点(11月16日時点)でサイバーマンデーの開催は発表されていません。
なお、米国やカナダでは、本来であれば米国の感謝祭前後に行われるセールが「Early Black Friday deals」として既にスタートしており、毎日多くのお得な商品が日替わりで出ています。(エイチスクエア)
ウォルマート | WMT
ウォルマートは、昨年に続いてブラックフライデーの大規模セール「Black Friday Deals for Days」を11月7日から開催しています。
セールは4段階に分けられ、第1弾では7日にオンラインで先行して開始され、9日から店舗でも実施されました。第2弾は14日(店舗は16日)から始まり、第3弾は21日(店舗は25日)から、第4弾はサイバーマンデーセールとして28日に開催されます。
また、同社の継続課金(サブスクリプション)型サービス「ウォルマート+(プラス)」の有料会員はオンラインセールに非会員より7時間早くアクセス出来るようにし、昨年(ウォルマート+会員は4時間早くアクセスできた)よりも有利にするなど、セールに併せて会員獲得に向けた戦略も実施しています。(エイチスクエア)
ターゲット | TGT
米ディスカウントストア大手のターゲットは、サイバーマンデーなどクリスマスに向けて消費者の購買意欲が強まるこの時期に独自の価格保証を打ち出しています。
具体的には、2022年10月6日以降、店舗及びオンラインで購入した商品が2022年12月24日までにターゲットで値下がりした場合、価格調整の対象となります。つまり、消費者は今後値下がりするかどうかを気にして買い控えする必要がなくなります。
また、柔軟な商品の受取方法を用意し、オンラインでの購入が進みやすい環境が整っています。オンラインで購入した場合、最低購入価格のしばりなしで、最短2時間以内に希望の店舗の専用駐車場における無料の商品積み込みサービスが利用可能となるほか、購入額35ドル以上、あるいは同社発行の決済用カードである「レッドカード」の使用の条件を満たせば、最短1時間以内発送の即日配送サービスが無料で利用可能になります。(エイチスクエア)
参考1:こちら
ペイパル | PYPL
米電子決済サービス大手のペイパルは、今年のサイバーマンデーを含むクリスマス商戦に向けて米国会員の使用増加を促進する環境を整えています。
同社の10月末の発表によると、このブラックフライデーまでに米ネット通販最大手のアマゾンにおいてペイパルの米国会員向け決済サービスの「ベンモ」での支払いが可能になります。同社は、「ベンモ」ユーザーについて買い物の頻度が高く、リピート購入する可能性が高いと指摘しています。
同社の足元の業績は良好です。7-9月期で決済額が前年同期比9%増加、売上高が同11%増加、純利益が同22%増加しています。(エイチスクエア)
イオン | 8267
イオンは日本では比較的早く、2016年からブラックフライデーとサイバーマンデーを導入しています。
今年は実店舗とオンラインショップの両方で開催され、11月2日から予約販売を行い、オンラインショップでは抽選で20人に1人の確率で通常の100倍のWAONポイントが貰えるキャンペーンを行っています。また、11月18日からプレゼント企画や謎ときイベントをスタートするなど、本格的にブラックフライデーセールが開催されます。
昨年11月の月次売上高動向をみると、総合小売事業のイオンリテールの既存店売上高が前年実績を上回るなど、ブラックフライデーセールが消費者の需要喚起につながる結果になっています。なお、10月に発表された同社の2022年3-8月期の連結業績は、売上高にあたる営業収益が前年同期比3.3%増の4兆4871億円、本業のもうけを示す営業利益が同23.3%増の958億円とそれぞれ過去最高益を更新しています。(エイチスクエア)
参考1:こちら 参考2:こちら 参考3:こちら 参考4:こちら
記事作成日:2022年11月16日
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ライター:佐藤 隆司
PayPay証券株式会社
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