Part.3【天才科学者はこう考える】〜読むだけで頭がよくなる151の視点〜ジョン・ブロックマン
不確実性を無視した数値はすべて無意味
ー科学の核をなす不確実性
ローレンス・クラウス
不確実性は科学にとって「核」と言っても良いほど大切な要素
何かを発言するとき、あるいは予測するとき、そこに不確実性がどの程度あるのか定量化できない限り、発言や予測の影響力、重要性をほとんど知ることはできない
なぜ子供にワクチンを受けさせない親がいるのか
ー未知への恐れ
オーブリー・デグレイ
「誰よりも知っている」からといって、「なんでも知っている」わけではない
理由:
一般の人々は出来る限りリスクを回避しようとする傾向がある
ワクチン接種と自閉症に関連があるという研究結果のためである
たとえリスクはあっても、変化を受け入れたほうが、長期的には生活の質が向上する
大暴落が起きた理由は特定できない
ー因果のクモの巣
ナイジェル・ゴールデンフェルド
市場は視点の違う人たちが関わって成り立っていることを忘れてはいけない
つまり、暴落の原因はひとつではなく複数ある
名前がつくと、わかった気になる
ー名づけの誤謬
スチュアート・ファイアスタイン
名づけの誤謬
「名前のついている現象は既知の現象」と勘違いし、「名前を知れば、それに対応する現象も理解した」と思い込んでしまうこと
「わかっている」と「わかっていない」の線引きはただでさえ難しいのに、「名づけの誤謬」はその境界線をさらに曖昧にしてしまう
感情を動かされると確率を見誤る
ー確率の見積もり
セス・ロイド
滅多に経験しないが、経験すると感情を大きく動かされる出来事は、経験する確率を過大評価してしまう
反対に、知らない間に進行するような出来事は、実際より起きる確率を低く見積もることが多い
クモに噛まれて死ぬ人は1億人にひとりもいない
ー確率計算能力の上げ方
ギャレット・リージ
確率について詳しくなれば、自分が日々どのようなリスクに直面しているかも明確にわかるようになる
未知のリスクに対しても、ただ直感に頼るのではなく、社会への影響の大きさなどを考慮した合理的な推定に基づいて行動を決められるようになる
科学者は真実を探しているわけではない
ー誤解されがちな科学者の役割
ニール・ガーシェンフェルド
科学者はモデルを作り、それを検証するだけ
科学は発見と改良の繰り返し
どうすれば少しでも科学を改良できるかを考えて決めるべきであり、既知の存在の知識の上にあぐらをかいてはいけない
クラウド上で一貫性を保つにはどうすればよいか
ー分散システム
ジョン・クラインバーグ
それぞれは独立して動作する多数の小さな要素が、協調し合い、一つに統一された(と錯覚できる)体験を生み出すという分散システムをクラウドと呼ぶ
一貫性を保つには
あらかじめ重要なデータのバックアップを複数コンピューターにとっておく
どんなコミュニティも簡単に壊す性的な力
ー都市の性的近接学
ステファノ・ボエリ
とても乗り越えられないような、民族、宗教の高い壁があったとしても、性的な強い引力があれば瞬時に消滅することがある
失敗が許される環境だと人は成功しやすい
ー失敗を成功に結びつける力
ケヴィン・ケリー
小さな要素に分けてもわからないものがある
ーホーリズム
ニコラス・A・クラスタキス
「ホーリズム(全体論)」
全体は部分の総和以上のものであるという考え方
なにかの部分をいくら詳しく調べても、全体については何かわからない時がある
ただほど高いものはない
ーTANSTAAFL
ロバート・R・プロヴァイン
TANSTAAFL
"There ain't no such thing as steel lunch.(ただほど高いものはない)"の略
代償なしでは何かを手に入れることはできない
一度決めたことも常に検証せよ
ー懐疑的経験主義
ジェラルド・ホルトン
懐疑的経験主義
物事を十分に考えた上で、科学的な手法で自分の意見の正しさを検証する態度
例え決定を下した後になったとしても、それについての懐疑的経験主義に基づく検証を慎重に進めるのが賢明だろう
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