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Y字路、始まりは故郷の西脇
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すっかり横尾忠則の代表作になったY字路シリーズ。始まりは2000年、故郷の西脇市。思い出の場所をレンズ付きフィルムカメラ「写ルンです」でストロボ撮影し、それを現像したら、思いがけない画像が立ち現れたという。いま横尾忠則現代美術館で『横尾忠則 ワ―イ!★Y字路』が開催中です。
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かつての通学路の見慣れた景色が、まるで異質な風景へと様変わりしていた。ストロボの光が届く中央の建物は白く現れ、左右に分かれた道は闇へと溶け込んでいく。この写真からインスピレーションを得た横尾さんは、市内各所で夜のY字路を撮影し、連作絵画を制作することになる。
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Y字路シリーズの原点となる「暗夜光路」と名付けられた連作は、横尾さんにしては珍しく素直な写実が特徴的です。12日間で17点もの新作を集中的に描いたという。内省的な光と闇の世界。世紀の変わり目を迎え、故郷を介して自己の原点を見つめ直そうとしていたのかもしれません。
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右へ行くか。左へ進むか。三叉路は時にその後の人生を変える契機になるかもしれない。普段は何気なく歩いているけれど、これらの作品を観ていると、なにか決定的な瞬間に立ち会う緊張感を感じる。それが横尾マジック。単なる三叉路が、特別なYOKOOの『Y字路』になってる。スゴイ!