これは素晴らしい旅、というか生活のあり方。文字通り、持ち運べる家(といっても推定15kgらしい。これは大変だ)をつくって、移動しながら生活した記録。単に旅するのではなく、家を運ぶことにより、そうでないときにはない困難と出会いがある。
人生で必要なのは考えることと行動すること。これを怠る人には理解できないかもしれない。でも、自分がちゃんと生きているか、この本を読んで確認することを強くオススメします。s
世界の見方が広がる本。インクルーシブとか障害者との関わりについて消極的ではないつもりだが、「見る」という観点から視覚障害者の活動を事例とともに分析した本書は、文字通り視野を広げてくれる素晴らしい内容。「健常者が使っていないものを使っている」障害者を「助けるのではなく違いを面白がる」ということの意味を知り、広めていきたい。
第三章「入れ札と籤引き」がやたら面白い。ぜひ読んでほしい。
政治の世界でロクなことが起こっていないので、裁判員みたいにいっそ「政治員制度」を導入したらと何年も思っているが、多くの国家が参照しているアテネの民主政において行われており、かつどの国も無視した仕組みこそが、籤引きとのことだ。
市町村議会でも大学入試でも企業の幹部でも、これを導入したらいろいろな問題が解決するだろう。
あるトップが能力によるわけでなく、ある程度でも運の要素があるということになれば、権力争いやトップへの媚び諂いなど、組織にいない人から見ると馬鹿みたいとしか思えないことが随分減ると思う。
保険の契約・不慮の事故・治療の選択などなど、「命に価格をつける」必要に突然迫られることがある。そういう場面に立ち会っても、そのときの選択をするだけであって、意識はないかもしれないけれど。
本書はそのタイトル通り、命に価格をつけるという観点で、世の中のさまざまな問題を論じている。検査費が地域によって、人によって違うとか、保険点数を不正請求するのが常態であるとか、そんな話が聞こえてくることがある。命の価格はどこまで行ってもすべての人が納得できる解決を見ないと思うし、すべてをお金で換算する資本主義の限界でもある。
本としてはまとまっているが、読み進めているとモヤモヤする。このモヤモヤを心に抱いて命と価格について意識しておきたい。
スキル至上主義の人に読んでほしい。世の中で幅を利かせている人が大好きなマウンティングの時代は終わったよなー。イタイ大人を判別する基準として、本書は役に立つ。
世界の太古からの名言に、現代的な要素を加え、そして60歳でライフネット生命を起業した出口治明さんの体験を記した貴重な本。本書にも書いてあるが、読むだけでなくそれを身につけるには行動しなくては。
サハラ砂漠を舞台にした壮大な読み物。サハラマラソンで見た情景を思い出しながら読むと大変面白かった。
図書館を歩くたびにタイトルが目につき(サハラと3文字ででかいからw)、なんとなく借りてみた1冊。あんなところにサハラへの入口があるとは・・・!