2024色彩研究会夏の体験イベント報告
さてさてやってまいりました静岡。今年のポーポー色彩研究会の夏の体験イベントは「藍染め」です。昨年は顔料による水彩絵の具の制作体験をしましたが、今年はドドーンと「染料」の体験です。
↓昨年の体験動画17分もご覧いただけます。
えっ「顔料」と「染料」の違いが曖昧❓
それはいけません。「ご飯を食べに行きましょう」と誘ったら「大丈夫です」と言われたぐらい曖昧です。
予定がなくて、大丈夫行けますなのか、それとも大丈夫間に合ってますお断りしますなのか、よくわかりません。これ間違えると勘違い野郎になってしまって恥ずかしいです。今の時代、間違えるとSNSで呟かれてしまいます。
世界を見ると色を作る色材は石、鉱物などを砕いて作った「顔料」が多いのですが、日本で作られる色は植物染めが中心で「染料」が中心でした。日本の文化を知るならば、ぜひ染料による染色を体験したいです。
さあ、静岡駅に到着です。外観はお色直し中ではありますが、無垢な気持ちとリンクして期待感が高まります。
体験に行く前に途中にある丁子屋さんでとろろをいただきます。建物は江戸時代の東海道を思わせる古民家の姿をしており、時代を経て残された旅の品々が見られます。まるで歴史資料館の中でご飯をいただく感じです。浮世絵にもその姿が残っています。
江戸の姿とご飯おかわり無料に虚実皮膜、リアルと虚構の微妙な境界を感じながら、美味しくいただいて体験場所に向かいます。
場所は「匠宿」。静岡の伝統的な工芸品を作る体験や様々な伝統工芸に触れられる場所です。
工房の前には「蓼(たで)」がありました。藍は藍草の葉で染めた色の総称で、世界のあらゆる場所で盛んに行われています。日本には中国から伝わったとされています。染めに使うのはタデ科の一年草であるアイ(タデアイ)です。刈り取ったアイを発酵させて蒅(すくも)にし、甕(かめ)に入れて灰汁、小麦の皮である麸(ふすま)、消石灰、日本酒などを加えて発酵させます(複数の手法あり)。こうして染められる状態にすることを「藍が建つ」といいます。そこに藍液に糸や生地を浸し、その後、空気にさらして酸化させることで、青に濃淡が生まれます。
私たちが体験したのは、通常のハンカチやバンダナを染めるだけのブランではなく、特別に職人さんが染めについて解説してくれる座学付きのオリジナルなプランでした。この話がめちゃくちゃ面白くて、ためになるものでした。
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ポーポー色彩研究会
「色を使って問題解決しよう」「色の可能性を広げていこう」をテーマにした色彩心理の研究会です。 マガジンを購読いただくと色彩心理関係のセミ…
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