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ドクターイエローと撮り鉄とSNS

引退間近のドクターイエローの撮影に鉄道ファンが殺到し、東京駅は大混乱。人が溢れて、撮影の人が身を乗り出して、同じファンから怒号が飛び交うニュースがありました。

しかし、なんで鉄道ファンはいつもこんな騒ぎを作るのでしょうか

「頭下げろ」とか「下がれ」といった強い言葉が飛び交います。後から来た人が、先に来た人に言うには強すぎる感じがします。

ニュースの映像を詳しく見ると、ファン同士がただ良い写真を撮るために揉めているのではなく、実際はしっかりとルールやマナーを守るファンがいて、一部のマナーを守らないファンに対して、日頃からの不満を募らせて、怒っているという構造に見えました。

昔から鉄道ファン同士で、先に来た人の構図を邪魔しないみたいなものがあったと思われますが、後から来たファンがお構いなく、自分が欲しい構図を取るために構図内に入り込んだり、駅ならば白線を越えたり、入ってはいけないところで撮影するので、その怒りなんでしょう。

「頭を下げろ」
は後から来た人が先に来た人に文句を言っているのではなくて、逆なんだろうなと思ったのです。

「下がれ」
は白線をこえるなどルールを守らない人への注意。

そんなように見えました。

そしてルールを守るファンがつい強い言葉を言うのも、後から来たファンが遠慮なくお構いなしに振る舞うのも、SNSの存在が大きいと思われます。

自分の思い描いた構図の写真を撮って、SNSでアップしたいという意識があり、ドクターイエローに代表されるように「限定」とか「最後」という電車の存在がそれに拍車をかけているのでしょう。

危険を顧みず身を乗り出して取る、ルールを守らないという一部のファンの行動はそうしたSNSの持つ最近の行動心理であります。昔は「安全」があり、次に「承認して欲しい欲求」があったのですが、SNSという麻薬のせいで今ではその順番が逆になることもあるです。

これが鉄道ファンが作る騒ぎの主な構図なんじゃないかなと思います。

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