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「魅惑の心理」マガジンvol.249(静かな退職が必然的に生まれる理由)

仕事に対して情熱を持つことが出来ず、仕事をするフリをして時間を潰す人が増えています。「静かな退職」と呼ばれるもので、最近、よく聞くようになりました。昭和の頃は、営業職の人が外回りに行ったことにして、営業車で昼寝をする光景などもよく見られました。裏通りの日影、人気休憩スポットは、営業車で渋滞することも珍しくありませんでした。車が多すぎて道路の両方に車を止めるので、そこを通過するのは車1台分のスペースしかなく、わずかな車と車の間に入って車をやり過ごす、新人では通ることすらままならないサボりの魔窟感がありました。令和のサボりが恐ろしいのは、サボりではなく「退職」なところです。「静か」とはいえ、心は会社をやめてしまっているのです。切ない響きがあります。

具体的に「静かな退職」とはどんな状態かというと、必要最低限の仕事のみをして、残りは仕事をするふりをして時間を過ごします。何もしていないのに、マウスを動かして仕事をしている感じを出し、メールなどをダミーのために定期的に出す設定をする強者もいるそうです。「仕事をしたら負けだ」という感覚を持つ人もいて、「休みたい」ではなく、「もう働かないんだ」という意地になっている人もいます。一方、ポーポーが企業の経営者などと話をすると「従業員の熱意がないんだよね」「なんで前向きに働かないのか」と嘆く経営者も多くいます。企業には「なんとかして働きたくない従業員」と「熱意を持って前向きに働いて欲しい経営者」がすれ違います。この両者は、会社という空間でなぜこんなにもすれ違うのでしょうか。

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