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読書手帳

2021.9.17

帰省から戻り、卒論中間発表やら何やらと忙しく、あまり文章を書く時間がなかった、、。
この4〜5日余りで読んだ本を記録したいと思う。

まず、梨木香歩さんの「炉辺の風おと」

梨木さんが、八ヶ岳に山荘を購入し、そこで過ごす日々のことを書いておられる。草木や花々、鳥、虫との生活の記録から、風や匂いが感じられた。

あの見慣れない鳥は?「シロガシラ」。一つ一つ調べては、脳に叩き込む、この喜び。ー略ー 昔と違い、時間をかけた分だけ覚えたことが尊く思える。自分の手持ちの知識になったことの喜びもまた違う。

歳を取り、なかなか一度で覚えられなくなった脳の引き出しへ、少しずつ、一回一回調べながら覚えていくことの喜び。
梨木さんが沢山の名前を覚えているのはこういった過程があったのだなとこの本で知ることができた。

自分の書いた物語のなかに、少女が祖母に、「自分が死んだ後も世界は同じように回っている、それが怖い」というようなことをいう場面があった。これは私の幼い頃の恐怖だった。けれど今は、自分の死後も、鳥はどこかで囀っている。そのことに限りない安堵を覚える。

恥ずかしながら、私はつい最近、この恐怖によって寝れない夜が続いていた。
本を読んでいると、欲しい言葉がある時に、奇跡的にその言葉に出会うことがある。
これには本当に驚く。誰かが見守ってくれているようで。

そんなこんなで、梨木さんの四冊目のエッセイを、読み終わった。これも母の本なので、絶対手元に購入したい、と思っている。バイト代が入ったら。


それから4日のうちに、四冊読了した。
江國香織さんの「流しのしたの骨」と「東京タワー」は再読なので、その他の二冊を紹介。

遅めの朝食とともに読み終わった。
「書店主フィクリーのものがたり」

なにをかくそう、私は外国の小説に少し苦手意識があり、入り始めになかなか苦労したのだけれど、とても素敵なお話だった。
頑固な書店主フィクリーが、本屋に置いていかれた子供と出会い、暮らし、変わっていく話。ところどころに切なく、辛い描写もあるのだけれど、それを幸せや喜びで包んでいるので、最後にも幸せが残った 、というような感じ。

本が好きな人にぜひ読んで欲しい。

「ぼくたちは、ひとりぼっちでないことを知るために読むんだ」

本は、ひとりぼっちの自分を救ってくれる。家の本棚に、沢山の物語があるだけで、安心する。

疲れてきてしまったので、先程読み終わった「都の子」は明日記録することにする。

研究も再開し、新しいバイトも始まり、車校も行かなければならない(先延ばしにしてきた)ので、あまり読めなくなると思うのだけれど、度々記録したい。

梨木香歩さんの「やがて満ちてくる光の」を少し読み始めて、お風呂に入って、寝る。

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