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【解説】話す量も見据えた登壇資料の作り方

こんにちは!株式会社ビットキーでEM/スクラムマスター/技術広報などをしているパウリです。

ビットキーでは平均 2つ/月 でカンファレンススポンサーをしており、また外からの依頼も来ることから登壇機会が多くなりました。(※ 参考までに先日1年間で技術広報として社外向けに活動したまとめスライドをご参照ください)

この技術広報活動の中で社内のエンジニアへ登壇を依頼をする際に、ただ依頼をするだけではなく自身としても登壇する姿を見せつつ、その登壇資料作成過程も型化して共有することで、登壇意欲の促進ができたら良いなと思い下記のような図を作成しました。

登壇資料を作成する際に考えていること

本記事ではこれを元に作成したスライドとともに、この解説をできればと思います。
※テンポや情報量を鑑み、完全に踏襲しているわけではないことをご了承ください


0. はじめに

以降題材として過去に登壇した以下の資料を元に解説します。


1. 結論(≒伝えたいこと)を決める

自分が登壇全体を通して結論、言いたいことを決めます。
結論は最も重要な伝えたいことなので視聴者の記憶に残したいですよね。
ですので、できるだけ端的でキャッチーな表現にしましょう✨

(↑ はそのまんますぎたかも?)

(↑ 別の登壇資料ですが、こっちの方が記憶に残りそう!)

2. 結論を実現する手段・手順をまとめる

結論は理想像かそれに準じた状態なので、視聴者からすると「それをどう実現したのか」を一番知りたいはず。
そのため、ここをできるだけ具体的にイメージしやすいようまとめます📝


3. 結論や実現手段が行われる背景情報・制約をまとめる

全てではないですがお題(結論)に対して、実現手段は無限に考えられるでしょう🤔
たとえば「火をつけた」という結論に至る手段として「木をこすり合わせて火を起こす手順」を説明し登壇を終えたとしたら「マッチではいけないのか?」「ライターやチャッカマンを選択しなかった理由は?」と疑問が浮かび、後々の登壇内容を聴くことに集中できなくなってしまいます
ここに「その身一つで無人島へ漂流している状況」を背景情報として先に伝えておけば、先述の疑問は晴れ、話に集中できるようになります

以下では「輪読会で1冊の本が読み終わるまでNカ月かかってしまっており、課題の重要度・緊急度が変わってしまうことを問題視している」という背景情報を入れています。

4. 共感を得られるような問いかけを入れる

せっかく登壇資料に結論、背景、手法がまとまっていても、視聴者が聞いてくれないと意味がないので、登壇の最初(随所)で興味を惹かせる必要があります。
そのため、最初に「みんなこれやりたいよね」「こういうことに困ってるよね」「あるあるだよね」という問いかけやエピソードを入れ、視聴者が登壇内容を自分ごとに思うきっかけを作ります💬

(※ 先述の3. で添付したスライドがその役割を果たしています)

5. 構成を整理する

これまでにまとめた情報を
1. 共感を得る問いかけ
2. 結論
3. 結論を取り巻く背景・前提
4. 結論に至る手段
5. 結論

の順番で構成します。

5. 話す量の調整、実際に話してみての微調整

4.でまとめた構成を元に、以下の図で整理した話量を目安に話す内容をまとめます。
「結論は簡潔に、説明は丁寧に。」な構成を心がけます。

登壇の構成と話量

💡ポイント!
視聴者の反応を想像する
資料としてうまくまとまったように思えても、実際に話してみると冗長な部分があったり、説明不足な点があったりします。
録音を聞くなどして、「自分が視聴者の立場だったら?」とフラットな立場で話す内容を整理してみましょう

各構成でどんな気持ちになっているか?

以下の5分LTスライドでは、最初に挙げた構成で資料を作成していましたが、読んでいてくどかったり、5分以内に話せなさそうだったため、情報を削ったり、背景説明を前談として共感を得るトークとして統合しました。

おわりに

ひとえに「登壇」と言っても、その場の期待、視聴者の属性は様々です。
せっかく自分の考えを話す場なので、できるだけ多くの方に楽しんでもらえるよう資料作成はしたいです。
少しでもこの記事がその資料作成の参考になればと思います!
企業のアピールもいいけど、ほどほどにね😆


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