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vol.7 学び続けるしかない:英語・統計・プログラミング

こんにちは、イギリスで働く犯罪データアナリストのpatoです。
私は現在、イギリスの大学に所属し、子どもを対象とした犯罪に関する論文を読んだり、同僚と議論を交わしたり、統計データを分析したりしています。

ここに至るまでの道のりは決して平坦ではありませんでした。何度も挫折し、恥をかき、失敗を繰り返し、それでも諦めたくなくて、もがき続けて今があります。英語、統計、プログラミングといったスキルを身につける過程で今思うことは、環境を変えて自分を追い込むことでぐんと成長できるということ。そして、きっとこれからも一生学び続けるしかないのだと強く感じています。

世界を広げた英語というツール:正しさよりも何をどう伝えるか

私の英語の学びは中学校から始まりました。なんとなく高校では英語科を専攻し、大学ではアメリカへの交換留学を経験しました。初めての長期海外で、勉強してきたはずの英語が全く通用せず、トイレで泣いたこともありました。社会人になり、イギリスの大学院に進学したことで、専門性を身につけつつ、学術的な英語や論理的なコミュニケーションに挑戦する機会を得ました。英語を使えるようにならなければ、生活すらままならない環境に身を置き、試行錯誤しながらできることを増やしていきました。

もちろん、今でも伝えたいことをうまく表現できず、「自分の英語、大丈夫かな?」と不安になることもあります。イギリス人のパートナーにも、よく間違いを指摘されます。。ただ、正しい文法でなくても、コミュニケーションの工夫で意図が伝わることがあり、結局は伝え方が重要だということを学びました。それは、相手の話をどれだけよく聞き、理解し、情報をどう伝えるかということにも関わっています。

プログラミング:Keep Calm, Google It

プログラミングに出会ったのは29歳のとき、イギリスの大学院でR言語を学んだときでした。エラーの連続で何度も心が折れそうになりましたが、教授の「落ち着いて問題を分解し、一つずつ解決していけば必ず進める」という口癖の言葉が今でも心の支えになっています。オンライン上には、似たような問題に直面した仲間がいて、彼らが見つけた解決策を共有してくれることに気づきました。この経験から学んだのは、シンプルですが強力なマインドです。今はAIも普及し、より便利な時代になっていますが、その過程で学んだ「落ち着いて、問題を分解する」という姿勢は、今でも私の大切な教訓です。

通っていたグラスゴー大学のコンピュータールームに貼ってあったポスター

統計:数字の背後にある物語を解き明かす

統計は私にとって最も苦手な分野でした。概念を理解しようと何度も試みましたが、なかなか前に進めず、最初は本当に苦労しました。日本語で読んでも本当に意味がわからず、途方に暮れました。しかし、練習用のデータセットを繰り返し使い、小さなプロジェクトに取り組むことで、少しずつ概念を理解できるようになり、数字の裏に隠れた「物語」を見つける楽しさを感じるようになりました。そして、この過程で自分のやりたいことを見つけました。これまで、子どものフェアな発達のために何ができるかを考え、小学校教諭やNGOで低・中所得国のプロジェクトに関わってきましたが、データを分析することが自分の一番の得意分野かもしれないと気づきました。データの背後にある実際の人々の生活や社会の現実を理解し、それを分かりやすく伝えることで、意思決定に貢献する仕事のやりがいも増していきました。

結論:学び続ける力が人生を豊かにする

これらのスキルはまだ発展途上です。できなかったことが少しずつできるようになる過程は、自分の成長を感じられる貴重な時間です。ふと気づけば、憧れの教授のもとで働く夢が叶っていました。特別な才能がなくても、時間をかけて努力を重ねることで道は開ける。そして、その「努力を続ける力」を養うことができたのは、両親や友人、同僚といった周囲の人々に恵まれていたおかげです。ときには、人の生まれや育ちを羨んだこともありますが、人に恵まれている時点で私は間違いなくラッキーだったと気づきました。そんな私も30代後半に突入。これまでしてもらったように、私も誰かの力になれるよう、これからもがんばります。

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